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On the Production
by 井口健二
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■セルフ/レス覚醒した記憶、グランド・イリュージョン 見破られたトリック
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『セルフ/レス覚醒した記憶』“Self/Less”
2012年6月紹介『白雪姫と鏡の女王』などのターセム・シン
監督が、2011年のThe Black Listで6票を得たデイヴィッド
&アレックス・パスターの脚本を映画化した作品。
最初に登場するのは、事業で成功を収めた男。しかし厳格な
性格ゆえに愛する娘とは理解し合えぬままに晩年を迎え、し
かも病で余命を宣告されてしまう。そんな男に1枚のメモが
届く。それは彼の精神をそのままに、健康な新たな肉体を得
られるというものだった。
その提案を受け入れた主人公は偽装された死を迎え、密かに
運ばれた研究所で新しい肉体への精神の転移が行われる。そ
の肉体は試験官で作られたものと説明されていたのだが…。
主人公が与えられた薬を飲み忘れたとき、自分のものではな
い記憶がよみがえり始める。
出演は、2016年1月紹介『ザ・ウォーク』などのベン・キン
グスレーと、2016年3月紹介『デッドプール』などのライア
ン・レイノルズ。
他に2010年7月紹介『シングルマン』などのマシュー・グー
ド、2013年6月紹介『エンド・オブ・ウォッチ』などのナタ
リー・マルティネス、2014年7月紹介『フライト・ゲーム』
などのミシェル・ドッカリーらが脇を固めている。
邦題の副題を観た時には、2014年3月紹介『ロボコップ』や
2012年9月紹介『ユニバーサル・ソルジャー』といった辺り
を予想していた。しかし本作はどちらかというとリインカー
ネイションもので、そこにこの副題はどちらかというとネタ
バレになる恐れもあるものだ。
それでまあ結末もあらかた予想できてしまうのだが、本作で
はそこに至る物語にいろいろ工夫があって、それは特に主人
公の心境の変化などが、巧みに描かれた作品になっている。
それもThe Black Listに選ばれた所以であろう。
また論評の中には1966年製作、1970年日本公開のジョン・フ
ランケンハイマー監督作品『セコンド』のパクリと称してい
るものもあったが、確かに主人公が導かれる手法などは似て
いるものの、物語の本質は全く異なるものだ。そのオリジナ
リティを認めないのはおかしな話だ。
レイノルズは『デッドプール』から一転の真面目な役柄で、
彼の演技も楽しめた。因にレイノルズの人格が入れ替わる作
品では、2011年に“The Change-Up”という作品があって、
さらに2016年に“Criminal”という作品が予定されていて、
3部作になるそうだ。
公開は9月1日より、TOHOシネマズシャンテ他で、全国ロー
ドショウとなる。
『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』
“Now You See Me 2”
イリュージョニストにして盗賊(義賊)フォー・ホースメン
の活躍を描く2013年10月に紹介した作品の続編。
前作の最後で捜査陣を煙に巻いて逃走した面々は、その後は
各地に潜伏していたようだ。しかしそんな彼らに再び召集の
指令が掛かる。その標的は巨大IT企業。その新製品プレゼン
テーションを乗っ取り、新製品に隠された陰謀を暴露すると
いうものだ。
ところが彼らのイリュージョンが佳境になった時、さらなる
乗っ取り起き、そこにFBIも突入してホースメンは逃亡を
余儀なくされる。しかも彼らが準備した逃亡経路で辿り着い
たのは、思いもよらない場所だった。それらは新たなる挑戦
者が用意したものだったのだ。
斯くして窮地に追い込まれたホースメンは、一発逆転のため
のイリュージョンを仕掛けることになるが…。
出演は、前作に続いてのジェシー・アイゼンバーグ、マーク
・ラファロ、ウディ・ハレルスン、デイヴ・フランコに加え
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07月03日(日)
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