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On the Production
by 井口健二
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■記者会見(アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅)、ペット、 みかんの丘、とうもろこしの島、クズとブスとゲス
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』記者会見
今回も記者会見の報告を1つしておこう。
7月1日公開の作品に関連して、プロデューサー、監督、
主演女優の来日記者会見が行われた。
この種の記者会見では以前は馬鹿気た質問も多く、僕なり
に質問も用意していたものだが、最近は登壇者の熱意も感じ
られる良い会見が増えている。そんな中で今回はイギリス生
まれのジェームズ・ボビン監督の発言が注目された。
その会見で監督はイギリス生まれであることを繰り返し述
べ、原作には子供のころから親しんでいたとして、原作への
リスペクトぶりを語っていた。実際に本作は原作とは異なる
物語展開であるから、これは重要なポイントだ。
そして監督は、「原作は複数の章からなるがその関連性が
希薄で、映画向けの物語を構築する必要があった」として、
「原作にもタイムに関する言及があり、その点を捉えて新た
な物語を作り出した」と語っていた。
また以前の紹介で僕が指摘した「鏡を抜けるシーン」につ
いての説明はなかったが、実はその直前に映るチェス盤の棋
譜は原作ものを再現しているのだそうで、原作が詰チェスを
モティーフにしていることへのリスペクトだったようだ。
一方、プロデューサーからはティム・バートンの係わりが
紹介され、バートンは今回プロデューサーに退いたものの、
映画の製作に関しては「セットのコンセプトなど、全面的な
バックアップをしてくれた」とのことだ。
確かに物語は原作とは全く異なるものだけれど、原作に対
するいろいろな想いが込められた作品だということは、この
会見でも充分に伝わってきたものだ。
公開は7月1日より、2D/3Dにて全国ロードショウと
なる。
* *
以下は映画の紹介。まずは前回、情報解禁の関係で外した
この作品から。
『ペット』“The Secret Life of Pets”
2010年、2013年公開の『怪盗グルーの月泥棒』や、同作から
派生した『ミニオンズ』のシリーズで知られるユニバーサル
・スタジオ/イルミネーションが新たに登場させたペットが
主人公のアニメーション作品。
マックスはマンハッタンのアパートで飼い主ケイティと共に
暮らすテリア系の雑種犬。そんなマックスは、ケイティの留
守中は同じアパートに暮らすペットの仲間たちと楽しく遊び
ながら、飼い主の帰りを待ちわびていた。
ところがある日、ケイティが新しい犬を連れて帰ってくる。
デュークという名のそいつはむくむくの大型犬で、マックス
は大いに反発するが、言葉の通じないケイティからは「兄弟
のように仲良くして」と言い渡されてしまう。
しかしデュークはマックスのお気に入りのベッドを占領した
り、ご飯を横取りしたりのやりたい放題。しかも散歩代行人
に連れられて行った公園で、マックスはデュークの悪戯で置
き去りにされてしまう。
そして路地裏を彷徨う羽目に陥ったマックスとデュークは、
野良猫集団に襲われた挙句、保健所の捕獲員に捕まってしま
うことに。しかもデュークは以前にも捕獲された経緯から、
今回は即処分の運命にあるというのだ。
斯くして捕獲員からの逃亡を図った2匹は、すったもんだの
末に地下水道に住むうさぎのスノーボールとその仲間たちに
遭遇するが…。
僕自身が小型犬の飼い主の目で観ていると、ペットの描写が
実に見事で、これは間違いなくペット好きが作った作品だと
思わせる。それはまああざとくもありはするのだけれど、映
画の前半はニヤニヤする場面の連続だった。
それが後半になると一転の大冒険の連続で、それは多少荒唐
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06月26日(日)
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