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On the Production
by 井口健二
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■トランボ、ニュースの真相、牙狼<GARO>-DIVINE FLAME-、知らない町、秘密 THE TOP SECRET
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』“Trumbo”
米ソ冷戦時代の赤狩りで公にはハリウッドを追放されたもの
の、偽名を使って数多くの作品を世に出し、2つのオスカー
まで獲得した名脚本家ダルトン・トランボを描いた作品。
僕にとってのトランボは1973年に公開された彼唯一の監督作
品『ジョニーは戦場へ行った』に尽きる。日本公開時に往時
の虎ノ門ホールで鑑賞した作品は、観た後で自分の身体の有
ることに疑問が生じるほどの衝撃を受けたものだ。
以来、僕はその作品を自分の生涯のベスト10で上位を占める
ものとしている。
そんなトランボに関しては、当時からハリウッド・テンの一
員として映画界を追放された人物で、オスカー受賞作『黒い
牡牛』の真の名義人であることは知っていたが、それ以上の
ことはあまり情報もなかったように記憶している。
本作は、そのトランボの真実の姿を描き出しているものだ。
そこには有りもしない脅威で民衆を煽り立てて個人の思想を
弾圧する。まるで現代にも通用しそうな恐怖社会の実態も描
かれている。
因にトランボは実際にアメリカ共産党の党員であったものだ
が、それでも言論、思想の自由は合衆国憲法においても保障
されているものであり、その自由を平然と奪った連中は紛れ
もない悪魔の所業と言える。
しかしそんな中にあっても毅然として、強かに境遇を生き抜
き、さらにはその間に2度のオスカーまで獲得した。そして
その名誉も回復したトランボの姿は、正しく真の英雄と呼べ
る存在だろう。
その姿がユーモアもたっぷりに描かれている。特に体制に迎
合して弾圧を繰り返した連中への辛辣な描き方は、痛快とも
言えるもので、正しく溜飲が下がる思いもさせてくれた。こ
れぞ硬派の作品と呼べるものだ。
主演は、2010年6月紹介『ブレイキング・バッド』でブレイ
クしたブライアン・クランストン。共演は、2010年12月紹介
『RED/レッド』などのヘレン・ミレンと2013年7月紹介
『マン・オブ・スティール』などのダイアン・レイン。
他にはテレビで活躍するデヴィッド・ジェームズ・エリオッ
ト、ルイス・C・K、それに舞台出身のマイクル・スタール
バーグ。さらにジョン・グッドマン、エル・ファニングらが
脇を固めている。
脚本は、テレビ出身で劇場用映画はデビュー作というジョン
・マクナマラ。その脚本から2005年9月紹介『ミート・ザ・
ペアレンツ』などのジェイ・ローチが監督した。因に監督は
近年では政治映画も手掛けているそうだ。
日本映画界では、政治絡みの作品は企画段階で押し潰されて
しまうというぼやきを若手の監督から聞いたことがあるが、
次に紹介する作品も含めて、まだしもハリウッドの方がまし
ということなのかな?
公開は7月、東京はTOHOシネマズ・シャンテほかで、ロード
ショウとなる。
『ニュースの真相』“Truth”
2005年に起きた「CBSニュース」のアンカーマン=ダン・
ラザーの更迭劇。そのニュースの真相を共に更迭された当時
の番組プロデューサーが綴った物語の映画化。
物語の中心は、報道番組の女性プロデューサー。彼女は米国
陸軍による捕虜虐待をスクープして賞賛されたばかりだが、
そんな彼女の許に一つの情報が寄せられる。それは現大統領
の軍歴詐称に関するもので、以前にも追及を試みたが挫折し
たものだった。
しかし今回はそれを証明し得るメモのコピーがあるというこ
とで、早速その所有者にコンタクトした彼女は、情報源を明
かさない約束でその検証に乗り出す。それは4人の鑑定人に
よる真偽の確認で、コピーしかない状況ではその検証は困難
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04月24日(日)
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