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On the Production
by 井口健二
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■シンドバッド、ウフィツィ美術館3D・4K、ホーンテッド・キャンパス、雨女4DX
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『シンドバッド』
「世界名作劇場」シリーズで知られる日本アニメーションの
40周年記念作品として製作された劇場用アニメーション。
実は本作は3部作の第3部で、その第1部は昨年試写を観せ
て貰ったが、物語が全く完結していないので紹介を控えた。
その後の第2部は試写状が届かなかったが、今回は第3部を
鑑賞したものだ。ただし本作の巻頭に前2作のダイジェスト
が付いているので物語の鑑賞には全く支障はなかった。
その物語は、港町で母親と暮らす少年が主人公。船乗りの父
親は航海に出たまま帰ってこないが、少年はその父親が観た
であろう遠い国を訪れるのが夢だった。そんな少年が空を飛
ぶ魔法の馬に乗った少女を助けたことから道が開ける。
寄港した船の船長に気に入られた少年は乗船を許され、悪人
に追われて匿われた少女と共に彼女の目指す西の国に向かう
こととなる。そこは彼女の故郷のはずだったが…。というの
が第1部で、続く第2部でも冒険があったようだ。
そして第3部では、少女の故郷である魔法の国の歴史が描か
れ、魔法族とその魔法を利用しようと企んだ者たちの闘争が
語られる。つまり第1部は序章で、第2部は派生篇、そして
第3部で本来の物語が語られているものだ。
その物語は、多分第2部で仄めかされてはいたのだろうが、
ここでは魔法を利用する者の資質が問われている。それは現
代における科学技術の利用に対する人の在り方を説いている
ようにも見える物語だ。
特に科学技術=原子力と観るのは極めて容易なことだろう。
そんな物語が、若い男女の冒険と共に描かれて行く。そこに
空飛ぶ絨毯や魔法のランプなど、アラビアンナイトのアイテ
ムが鏤められた作品だ。
脚本は2008年12月紹介『トミカヒーロー/レスキューフォー
ス』などの川崎ヒロユキ、監督は2013年2月に紹介した「ア
ニメミライ」でその前年に製作された『しらんぷり』などの
宮下新平。いずれも制作会社白組のメムバーだ。
声優は、村中知、2011年8月紹介『ラビット・ホラー3D』
などの田辺桃子。他に鹿賀丈史、薬師丸ひろ子らが脇を固め
ている。
上にも書いたようにいろいろな観方のできる作品だが、その
本題が語られるのは主に第3部で、そこまでの展開は正直に
言って別物のようにも感じる。
因に第1部、第2部の川崎はシリーズ構成のクレジットで、
脚本は2014年11月の「東京国際映画祭《コンペティション部
門》」で紹介した『紙の月』の早船歌江子が担当しており、
第3部に力が掛けられたのは明らかだ。
であるなら、やはりこれは第3部を中心とした1本の作品に
仕上げた方が良かったのではないかな。幸い第3部の巻頭に
はダイジェストが付いて、これだけで観られるようになって
はいるが、悩ましいところだ。
公開は5月14日より、東京はイオンシネマ板橋ほかで、全国
ロードショウとなる。
『フィレンツェ、メディチ家の至宝
ウフィツィ美術館3D・4K』
“Firenze e gli Uffizi 3D/4K”
2014年12月紹介『ヴァチカン美術館3D・4K天国への入口』に
続く、美術館の魅力を3Dで紹介するドキュメンタリー。
今回の舞台は、15世紀にルネサンスを生み出したイタリア中
部の町フィレンツェ。その街並みとメディチ家の至宝が収め
られた美術館が、15世紀後半の隆盛を支えた当主ロレンツォ
・デ・メディチの案内で紹介される。
そのドローン空撮を含めた風景や大聖堂を筆頭とする建築物
などの街並み、さらに美術館の建物や収められた彫像などは
実写3Dで紹介されるが、そこに加わるのが、ヴァチカンの
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05月01日(日)
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