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On the Production
by 井口健二
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■ドロメ、見えない目撃者、ヒメアノ〜ル、シェーン
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『ドロメ 女子篇』
『ドロメ 男子篇』
『女子篇』は前々週に観たものだが、ペアで評価しなければ
いけない作品なので、今回まとめて紹介する。
物語の舞台は統合による廃校が決まった山腹に建つ男子校。
そこに春からは一緒に学ぶことになる女子高の演劇部の4人
と付き添いの女教師が合同合宿にやってくる。校舎で待つの
は3人の男子生徒と男性の顧問、それに先輩。それは統合記
念に演じられる芝居を練習するためだった。
ところが女子高生らは登り道で首無しで泥にまみれた観音像
を目にし、異様な雰囲気を感じていた。それでも一足先の共
学体験に互に興味津々のメムバーたちだったが…。やがて彼
らに様々な怪異現象が襲い掛かり、観音像や学校に隠された
謎が明らかになって行く。
というお話が『女子篇』は女子生徒の目線、『男子篇』は男
子生徒の目線で描かれ、それぞれ男女の本音も交えた物語と
なっている。
出演は、「テニスの王子様」出身で2014年公開『ぶどうのな
みだ』などの小関裕太と2015年公開『おんなのこきらい』な
どの森川葵。他に中山龍也、三浦透子、大和田健介。さらに
2012年4月紹介『『彼女について知ることのすべて』などの
長宗我部陽子、2013年7月紹介『共喰い』などの木下美咲、
『海猿』に出演の東根作寿英らが脇を固めている。
脚本と監督は、2012年3月紹介『先生を流産させる会』など
の内藤瑛亮が担当した。
最初に書いたように、この2作品は独立して試写が行われた
ものだが、実は『女子篇』を観ただけでは話が成立しない。
というか話は判るのだが、作品としては極めて物足りないも
のになっている。
それは物語のキーパースンが実は男子側の主人公であって、
彼の行動を抜きにして語られる『女子篇』ではほとんどその
状況が把握できないのだ。このため最初の試写を観た直後は
あっけに取れられたような感じだった。
しかし『男子篇』を観るとその疑問も解消し、ようやく納得
できることになった。でもそれが正しい方法かどうか、実際
に最初の試写を観た人の中には『男子篇』は観なくても良い
と判断した人も多かったようだ。
内藤瑛亮監督のホラー演出は、『男子篇』に関しては2012年
作品のときにも書いたようにそれなりに良いと思えるし、こ
れを観ないで本作は語れない。公開時にはその点での周知を
徹底する必要がありそうだ。
アイデアは面白いと思うが、『女子篇』にはもう2つ、3つ
の工夫が必要だったのではないかな?
本作は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて『女子
篇』が2月26日、『男子篇』が27日にワールドプレミアされ
た後、3月26日より東京はシネマート新宿ほかで、全国順次
ロードショウとなる。

『見えない目撃者』“我是证人”
2014年に日本公開された韓国映画『ブラインド』を、オリジ
ナルを手掛けたアン・サンフン監督が自らの手で中国を舞台
にリメイクした作品。
主人公は元婦人警官、しかし数年前の事故で失明し、その道
は閉ざされている。しかもその失明の原因が彼女自身の行動
にあって、同時に弟も失った彼女はそのトラウマにも苦しめ
られている。
そんな彼女がタクシーと思って乗り込んだのは、何か不穏な
感じもする車だった。そしてその車が事故を起こす。しかし
それを誤魔化そうとする運転手は、彼女を道端に置いたまま
走り去ってしまう。
その状況を主人公は警察に通報するが、盲目の彼女の説明は
事態の把握にはもどかしく真剣には受け止めて貰えない。と
ころがそこに目撃者と称する若者が現れ、事件は思わぬ方向
に進展するのだが…。

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02月21日(日)
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