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On the Production
by 井口健二
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■ハーメルン、天国はほんとうにある/神は死んだのか/サン・オブ・ゴッド、刺さった男/スガラムルディの魔女
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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
※読まれる方は左クリックドラッグで反転してください。※
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『ハーメルン』
西島秀俊主演でファンタシーの要素もあるドラマ作品。劇場
では昨年公開された作品だが、今度はDVD&Blu-rayでの発売
が決まり、改めてサンプルDVDで鑑賞した。
実はこの作品は昨年公開時の試写会でも見させて貰ったが、
ファンタスティックな雰囲気は心地よく感じられたものの、
全体的な物語を把握できず。ホームページでの紹介を諦めて
しまった。そんな作品を再度鑑賞したものだ。
物語の舞台は田園に建つ木造の小学校の校舎。歴史も感じさ
せるその建物が取り壊されることになったが、その敷地から
土器などが出土したようで、その調査のため県の博物館から
男性の職員が派遣されてくる。
その男性はその小学校の卒業生だったが、実は彼には小学生
時代の胸に秘めた思い出があった。そんな主人公の記憶が、
校舎で暮らしながらその保全に心を砕いてきた老校長の写し
続けた8oフィルムと共に甦る。
その8oフィルムの中には、主人公の記憶にも残るからくり
時計の映像や校庭で演じられた人形芝居の場面もあり、その
人形芝居では笛を吹く少女が手を奪われるが…、という摩訶
不思議な物語が展開されている。
そしてさらに閉館した映画館を守っている老人や、その老人
と戦争にまつわる物語などが織り込まれて、現代に置いたら
時代遅れと言われてしまうのかな、そんな昭和を生きた人々
の物語が綴られて行く。
共演は倍賞千恵子、それにベテラン俳優の坂本長利、守田比
呂也。他に水橋健二、内田春菊、小松政夫、風見章子らが脇
を固めている。
脚本、監督、編集は2005年『美式天然』でトリノ国際映画祭
グランプリ受賞の坪川拓史。本作は2007年『アリア』がカザ
フスタン・ユーラシア映画祭で中央アジア最優秀作品に選ば
れて以来6年ぶりの第3作となる。
物語は秋と冬の2つの季節を背景に描かれているものだが、
そのコントラストも鮮やかな時間軸の間に、こちらも幾つか
の時間軸を有する8oフィルムが挟まることで些か複雑な構
成になっている。
それらが以前の試写会の時に僕を混乱させていたものだが、
じっくり観直せばその辺の混乱は容易に解消される。それは
DVD&Blu-rayでの鑑賞に向いているとも言えるが、むしろ素
直に鑑賞する方が適切な物語だったようだ。
それにしても挿入される人形芝居は、これだけでもじっくり
鑑賞してみたい感じもする作品だった。
DVD&Blu-rayは11月19日に、発売元キュリオスコープ、販売
元ポニーキャニオンでリリースされる。
なお同梱の【特典映像】には、予告編やメイキングなどと共
に人形芝居の全編も含まれているようだ。

『天国はほんとうにある』“Heaven Is for Real”
『神は死んだのか』“God's Not Dead”
『サン・オブ・ゴッド』“Son of God”
クリスマスが近いからというのでもないだろうが、キリスト
教関連の映画の試写会が立て続けに行われた。
1本目は実話に基づくとされる作品。田舎町の教会で神父を
務める男性の幼い息子が内臓疾患で緊急手術を受ける。その
手術は困難なもので、一時は医師も見放さざるを得ない状況
となるが…。
奇跡的に回復した息子は、突然父親に天国でイエスに会った
と言い始める。その言葉に最初は半信半疑の父親は、学者な
ども訪ねて息子の言葉の真意を探ろうとするが、やがて息子
の言葉が真実と確信するようになる。
しかし息子の言葉を広めようとする父親の行動は、彼が神父
であるが故に周囲の反発を買うことにもなってしまう。
原作本は全世界で900万部以上のベストセラーとのことで、
その作品から、1996年『ブレイブハート』でオスカー脚本賞

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10月19日(日)
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