ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■ゲキ×シネ:シレンとラギ、アルカナ、サカサマのパテマ、サプライズ
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※
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『ゲキ×シネ:シレンとラギ』
昨年11月に『髑髏城の七人』を紹介した劇団☆新感線の舞台
をHD撮影した作品=ゲキ×シネの第11作。このページでは
2009年12月『蜉蝣峠』、2010年8月『蛮幽鬼』、2011年4月
『薔薇とサムライ』、そして『髑髏城の七人』に続いて6作
目の紹介になる。
物語の舞台は、何時とは知れない時、何処とは判らない国。
その国には南北二つの王朝があり、幕府と呼ばれる北の王朝
では、先王の十三回忌が営まれようとしていた。そこに教団
と呼ばれる南の王朝で20年まえに暗殺されたはずの教祖が復
活したとの一報が伝えられる。
その暗殺は暗殺者民族の末裔という女性シレンにより実行さ
れたもので、シレンは「愛の毒」を使って証拠を残さず仕留
めたはずだった。そのためシレンが再び呼ばれ、彼女は自ら
に憧れる若者ラギを伴い南の王朝へと出立するが…。2人の
前に複雑な陰謀と、厳しい運命が立ちはだかる。
出演は、劇団☆新感線の舞台は2度目の永作博美と、初参加
の藤原竜也、高橋克実。さらに古田新太、橋本じゅん、高田
聖子ら、常連の面々が脇を固めている。脚本は中島かずき、
演出いのうえ・ひでのりによる「いのうえ歌舞伎」の一編。
過去に紹介したゲキ×シネでは、いつも強烈な群舞や激しい
殺陣が注目されたが、本作では勿論それも堪能できるが、そ
れにも増して人間模様が克明に描かれる。特に題名でもある
シレンとラギの関係は、映画で企画されたら実現が難しかっ
たかもしれない。それが演劇として提示される。
そしてそれを演じる永作と藤原がまた見事になもの。ゲキ×
シネではいつも客演の俳優たちが、普段のテレビや映画では
観られない役者振りを見せてくれるが、高橋も含めた今回の
客演者たちも、正にこれだと思わせる。これを実際には生の
舞台で演じているのだから、これは見事だ。
そう言えば、前々回紹介した『許されざる者』では小池栄子
が娼婦のリーダーを演じていたが、それは『髑髏城の七人』
の彼女を髣髴とさせた、このような映画へのフィードバック
があると、それも嬉しいものだ。
舞台面を写したHD作品は、他にも紹介しているが、本作は
単なる記録ではなく、さらに新たなジャンルを目指している
ように感じられる。それは俳優のアップなど、舞台では観客
に判らないような部分まで捉えられているもので、敢えてそ
こまで演出してゲキ×シネにしているようだ。
また本作の音響では、ハリウッドの『ハリー・ポッター』な
どを手掛けたスタッフも動員されているそうだ。
『アルカナ』
ヤングジャンプ連載、小手川ゆあ原作コミックスの映画化。
2009年8月に紹介した三池崇史監督『ヤッターマン』などの
助監督を務めた山口義高による監督デビュー作品。
物語の発端は連続して起きた大量殺人事件。主人公はその事
件を追う刑事。しかしその刑事は、子供の頃から自分だけが
見える謎の存在に悩んでいた。ただしその存在により、事件
をいち早く知ることも出来るのだが…。
物語の背景は、霊魂が存在し、それを見ることのできる人間
もいる世界。そこで連続殺人事件が起こり、それには人間の
分身が関っているらしい。そして主人公と同様に霊魂を見る
ことのできる女性が殺人現場で拘束される。
一方、警察には超常現象の関る事件を専門に扱う部署「お宮
係り」があり、主人公が追う事件にもその連中が介入してく
る。果たしてその女性は事件の真犯人なのか。そして事件の
真相は?
出演は、昨年6月紹介『王様とボク』などの中河内雅貴と、
2010年12月紹介『ウルトラマンゼロTHE MOVIE 超決戦!べリ
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08月30日(金)
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