ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■ファイヤー・ウィズ…、ヒンデンブルグ、テッド、SUSHI GIRL、VANISHING POINT、さまよう獣、ディラン・ドック、ナンバーテン・ブルース
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※
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『ファイヤー・ウィズ・ファイヤー/炎の誓い』
“Fire with Fire”
アメリカでの証人保護プログラムをテーマにしたアクション
・サスペンス作品。
主人公は、若い頃に両親を亡くし、何より仲間との絆を大切
にする消防士。そんな彼の立ち寄ったコンビニが襲われ、黒
人の店主とその息子が目の前で惨殺される。そしてその場を
辛くも脱出した主人公は犯行の目撃者となる。
しかしその犯人は胸に鉤十字の刺青を施した狂信者。首実検
にも平然と現れた犯人は、マジックミラー越しの主人公に向
かって「俺を刑務所に入れても手下がお前の仲間を皆殺しに
する」とうそぶく。
こうして証人保護プログラムの対象となった主人公は、全て
の個人情報を抹消し、遠く離れた街で暮らすことになる。と
ころが裁判の日が近付くにつれて、彼の周囲に不穏な動きが
起こり始める。
日本のように、隠れて暮らす女性の住所を警察がストーカー
に教えるなどというのは論外だが、政府が行う証人保護プロ
グラムであってもその情報が漏れてしまう可能性はあるのだ
ろう。ましてや相手は組織的な狂信者の集団。
そんな究極の悪の組織に向かって、主人公は単身で戦いを挑
まなければならなくなる。
映画では最初に壮絶な火事場のシーンが登場し、クライマッ
クスも同様だろうなと思っていると、その通りになる。それ
にしてもアナログの特撮では鬼門だった水と火災が、CGI
では見事なこと。そんなことにも注目できる作品だ。
主演は、2010年12月紹介『かぞくはじめました』“Life as
We Know It”(この作品は試写は行われたが日本未公開のよ
うだ)などのジョッシュ・デュアメル。
共演はブルース・ウィリス、ロザリオ・ドースン、ヴィンセ
ント・ドノフリオ。他に、今年4月紹介『フェイシズ』に出
ていたジュリアン・マクマホン、本作の製作も務めるカーテ
ィス“50セント”ジャクスンらが脇を固めている。
監督は、2003年『デッドコースター』でMTVアワードのベ
スト・アクションシーンに選ばれたこともあるスタントマン
のデヴィッド・バレット。多数のTVシリーズの演出はある
が、映画はデビュー作のようだ。
『ヒンデンブルグ・第三帝国の陰謀』“Hindenburg”
1975年のロバート・ワイズ監督作品でも知られる、1937年に
アメリカ・ニュージャージー州で起きたドイツの巨大飛行船
爆発事件を描いた作品。
元はテレビドラマだそうで、その放送時間は3時間の作品の
ようだ。今回の日本公開は、そこから1時間50分に再編集さ
れたもので行われる。
その物語は、ドイツ国内でのグライダーの飛行実験から始ま
る。そこで知り合った「ヒンデンブルク」の設計技師と富豪
の令嬢は、互いに惹かれるものは感じるが、令嬢には許嫁が
いた。
そしてアメリカ領事館のパーティで再会した2人だったが、
そこに令嬢の父親の急病が伝えられ、令嬢とその母親は急遽
「ヒンデンブルク」で帰国することになる。しかしその飛行
船に爆弾が仕掛けられたとの情報が技師にもたらされる。
そこで飛行船に潜入した技師は、爆弾の発見と、令嬢の身の
安全確保のために奔走することになるが…。
飛行船爆発の原因については、陰謀説や自然現象など諸説あ
るが、本作はそれらを巧みに組み合わせて、それなりに納得
できる話に仕上げられている。ただ陰謀の理由付けなどは、
もう少し詳しくして欲しかった感じはした。
本来なら当時の国際情勢やナチスドイツの状況などいろいろ
あるはずだが、その辺はオリジナルではちゃんとしているの
かな。
とは言え、本作の見所は何を置いても飛行船の爆発シーン。
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11月25日(日)
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