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On the Production
by 井口健二
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■パーティは銭湯から…、虚空の鎮魂歌、サイバーゲドン、天のしずく、人生の特等席、最初の人間、ユニバーサル・ソルジャー+World's End
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※
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『パーティは♨銭湯からはじまる』
2011年8月紹介『タナトス』などの徳山秀典主演。今年8月
紹介『FASHION STORY〜Model〜』などの須賀貴匡、昨年12月
紹介『すべての女に嘘がある』などの高野八誠共演による、
SF的な要素もある青春ムーヴィ。
主人公は、その日30歳の誕生日を迎える独身男性。元は人気
ゲームシリーズの第1作を開発した男で、その時は業界の寵
児だったが、後輩の作った第2作の方が売上げも良く、自ら
は限界を感じて業界から足を洗ったようだ。
そしてその日は、彼のための誕生日合コンがセットされてい
たのだが、彼をアピールするはずの作戦は思わぬ失敗に終っ
てしまう。ところが失意で少し気の遠のいた彼が目覚めたの
は、彼の家の家業である銭湯の湯船の中、しかもそこでは、
その日の合コンの作戦が練られていた。
こうして再び合コンに向かった彼は、またまた作戦に失敗す
るが、今回もまた彼は湯船で目を覚ます。そこで自分がタイ
ムループに陥っていることに気付いた主人公は、自分の都合
の良い未来が導けるように行動を開始するが…。
共演は、2010年10月紹介『ライトノベルの楽しい書き方』な
どの佐藤永典、前々回紹介『BUNGO』の一篇に出演の波瑠、
今年6月紹介『闇金ウシジマくん』などの有末麻祐子。他に
宮川一朗太、斉藤洋介らが脇を固めている。
脚本は、今年『あんてるさんの花』という作品も公開されて
いるビーグル大塚。監督はドラマ『戦国BASARA』などの松田
圭太。
同じ時間を繰り返すタイムループものは、最近では昨年8月
紹介の『ミッション:8ミニッツ』などがあるが、ループを
若者の風俗に絡め、さらにそれが多少非常識にエスカレート
するというのは新機軸と言えるかもしれない。その点は評価
もできるところだ。
ただし、そのエスカレートの仕方がかなり唐突で、これでは
ただの思い付きだけのように感じてしまう。本来ならその間
にもう一段階あって、それを加えて1時間40分ぐらいにすれ
ば、より良い作品になったのではないかな。そんなところが
ちょっともったいない感じもする作品だった。
それに時間物と銭湯を絡めるのは、今だと『テルマエ・ロマ
エ』も連想されてしまうところで、その辺も安易に取られて
しまうのではないか。そんな心配もしてしまったものだ。
『虚空の鎮魂歌』“Mains armées”
本作と、9月22日に封切られた『漆黒の闇で、パリに踊れ』
“Une nuit”という作品の2本が、フレンチ・フィルム・ノ
アールの今として連続上映される。2本ともサンプルDVD
で観させてもらったが、ここでは10月13日封切りの本作を中
心に紹介する。
主人公は、フランス警察の本庁管轄で武器密輸の捜査に当っ
ている初老の捜査班長。今日もマルセイユの情報屋を使って
密輸組織を追い詰めるが、その組織がパリ近郊の麻薬組織に
繋がっている事実が浮かび上がってくる。
一方、そのパリ近郊では麻薬捜査班も動いていたが、その捜
査班は鮮やかなチームワークを見せるものの、その実態は捜
査で押収した金や麻薬をチーム内で山分けする悪徳警官の集
団だった。そしてそのチームには女性捜査官もいたが…
この2つの捜査班が互の捜査の過程で激突し、それは思わぬ
結果を生んで行くことになる。
脚本と監督は、リュック・ベッソン監督の長編デビュー作で
ある『最後の戦い』(83)の脚本などを手掛けたピエール・
ジョリヴェ。
出演は、2011年7月紹介『この愛のために撃て』などのロシ
ュディ・ゼム、2011年10月31日付「東京国際映画祭」で紹介
『より良き人生』などのレイラ・ベクティ。それに『アーサ
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09月30日(日)
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