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On the Production
by 井口健二
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■ダークナイト ライジング、画皮 あやかしの恋、X年後、歌えマチグヮー、マダガスカル3、コンシェンス、セイフ、ペンギン夫婦のつくり方
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※
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『ダークナイト ライジング』“The Dark Knight Rises”
2005年5月紹介『バットマン・ビギンズ』、2008年7月紹介
『ダークナイト』に続く、クリストファー・ノーラン監督に
よる3部作の完結篇。
2005年作品では映像に圧倒され、2008年作品では物語に圧倒
された3部作の完結は、正にアクションに圧倒されたという
感じの作品だった。実は試写日は、前日大阪でのイヴェント
から夜行バスでの帰京で多少体力に不安があったが、そんな
ものは吹っ飛ぶ2時間45分だった。
物語は、前作、前々作の全てに決着を付けるもので、悪の同
盟から送られた刺客との壮絶な闘いが繰り広げられる。その
始まりは前作の8年後、ブルース・ウェインは前作の最後の
死闘から立ち直れていない。
しかも、ハーヴェイ・デントはその業績を称えられ、そのデ
ントを倒さざるを得なかったバットマンには悪のレッテルが
貼られている。ただしゴッサムシティにはデント法が施行さ
れ、犯罪者は即行刑務所に送り込むことで平穏が保たれてい
た。
従ってウェインには手も足も出ない状況だったのだが、彼が
立ち直れない理由はそれだけではない。この辺はオリジナル
のコミックスのコンセプトとも巧みに絡まって、見事なドラ
マが展開されて行く。
そして登場するのが最強の傭兵ベイン、それにセリーナ・カ
イル=キャットウーマンが、バットマン=ウェインを新たな
冒険の旅へと誘って行く。そこには悪の同盟の影も見え隠れ
していた。
出演はクリスチャン・ベール、マイクル・ケイン、ゲイリー
・オールドマン、モーガン・フリーマン。そしてアン・ハサ
ウェイ、トム・ハーディー。さらにはマリオン・コティヤー
ル、ジョセフ・ゴードン=レヴィットらが脇を固めている。
脚本は、3部作を支えたデヴィッド・S・ゴイヤーの原案か
ら、監督と弟のジョナサン・ノーランが執筆。
最初に本作ではアクションに圧倒されたと書いたが、VFX
からスタント、モブシーンまで、それはそれぞれが究極とも
言える壮大な映像が展開される。そしてその中でのブルース
からレイチェルへの想いは、個人的にも身近に感じられて心
に染みるものになっていた。
なお物語は、未来への布石も数多く置かれたものになってい
る。特にアルフレッドと、もう1人のシーンは期待されるも
のだ。しかし映画はこれで見事な結末を迎えており、そこか
ら先は無くても良い。ただ7年間楽しませてくれてありがと
う、ご苦労様、と言いたくなる。そんな感じの作品だった。
それに本作を観ると、最初から3部作を観直したくなる。そ
んな感じもする作品だ。
『画皮 あやかしの恋』“畫皮”
中国の秦から漢に変る時代を背景に、魔性の恋の行方を描い
た物語。
主人公の将軍は西域での闘いの中、とある盗賊に襲われた村
で美しい女を救出する。その身寄りの無いという女を自宅に
連れ帰った将軍は、愛する妻に事情を話し、女を自宅に置く
ことにする。ところがその将軍の家の周囲で連続殺人が起き
始める。
その犯人はトカゲの化身の妖魔で、将軍に助けられた女も狐
の化身。2人は人の姿に化けていたのだが、その姿(画皮)
を保つには、人間の心臓を食べ続けなければならなかった。
そこでトカゲの妖魔が殺人し、毎日それを貢いでいたのだ。
こうして将軍の家に入り込んだ狐の妖魔は、将軍の妻を亡き
ものにして、家督を奪う計画を進めていたのだが…。妖魔の
出没によって疑心暗鬼が生まれ、様々なドラマが展開されて
行く。
中国の妖魔と人間の関りでは『白蛇伝』などの作品が記憶に
あり、いずれも哀しい物語が綴られるものだが、その中でも
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07月22日(日)
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