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On the Production
by 井口健二
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■カンフーようちえん、A・スパイダーマン、るろうに剣心、オロ、アニメ師、白雪姫と鏡の女王、Beyond the ONEDAY、スリーピング タイト
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※
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『マクダルのカンフーようちえん』“麥兜响噹噹”
2005年11月紹介『マクダル/パイナップルパン王子』などの
香港の大人気キャラクター・マクダルを描いた長編アニメー
ションの第4作。なお、本作製作にはゲームのSEGAが参
加しており、映像には大幅にCGIが採用されている。
お話は、マクダルを女手一つで育ててきたマダム・マクが、
ついに一大決心をして、1人息子を人里離れた武当山「カン
フーようちえん」に預け入れるというもの。
そこでマクダルは初めて母の許を離れ、その寂しさを厳しい
鍛練で紛らわせせながら学んで行くが…。
これにマクダルのずっと祖先の発明家の残した遺品の話や、
「カンフーようちえん」の園長先生の昔の話などが絡んで、
最後はマクダルも出場する「国際武術大会」の話へと繋がっ
て行く。そしてその背景には、三峡ダムなどが描かれて行く
ものだ。
展開にはギャグがあったり、かなりシュールな部分もあった
りして、それは大人の観客でも楽しめるようになっている。
ただ、以前に紹介した作品ではそれなりに世俗風刺的な部分
もあったように記憶しているが、今回はその辺は多少薄れて
いたようだ。
また今回は日本語版で公開が行われるようで、その吹き替え
の声優には、2010年6月紹介『ちょんまげぷりん』などの鈴
木福、2010年7月紹介『おにいちゃんのハナビ』などに出演
の剛力彩芽。他に、前田美波里、なべおさみらいわゆるタレ
ントが登場している。
今回の作品は、基本的にお子様向けの色合いが強いが、中に
は往年のカンフースターを思わせるキャラクターなども登場
して、逆にその辺は日本だとどの年代にアピールできるのだ
ろうかと思ってしまったりもする。それはさすが香港作品と
いう感じもしたが…。
他にもチョウ・ユンファやユエン・ウーピンといった名前も
登場していたようだ。因に、その2人が組んだ『グリーン・
デスティニー』でチョウの演じていたのが、本作の幼稚園が
流れを汲む武当派の剣士だったそうだ。
さらに三峡ダムの様子や、マクダルの先祖が残した奇想天外
な発明品などなど、それは大人にも楽しめる仕掛けもあり、
その辺は大きな気持ちで楽しみたい感じもした。また、常に
前向きなマクダルの姿などは、今の日本の大人に見て貰いた
いところでもあった。
ただ全部吹き替えだと、子連れでない大人には多少映画館に
入り辛いのが問題ではあるが。
『アメイジング・スパイダーマン』
“The Amazing Spider-Man”
2002年5月の紹介に始まるサム・ライミ監督による『スパイ
ダーマン』が、2007年4月紹介の第3作までで完結とされ、
本作はキャストスタッフも一新された新シリーズの第1弾。
最近のハリウッド映画ではこの種のリメイクを、rebootと呼
んでいるものだ。
実はこの通算第4作となる本作に関しては、ライミ監督も前
シリーズに繋がる新3部作の計画を提案していた。しかしそ
の提案は却下され、代って進められたのが本作。その点が事
前には多少気掛かりな作品だった。
それは特にライミ監督の前シリーズが、如何にもアメリカン
・コミックスという感じの映画化で、それをそのままでは意
味がないし。一方、『バットマン』を『ダークナイト』にし
たようなトーンの変更は、本シリーズには似合わないような
気がしていた。
そこで1月には来日記者会見で映像の一部を観ているが、そ
の際には前シリーズと似たトーンで安心はしたものの、そこ
に新しいものが描けるのかという不安も大きくなっていた。
しかも物語的にも不安になる情報が届いていたものだ。
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06月17日(日)
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