ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■依頼人、リンカーン弁護士、オードリー/See You、ハローキティ、死刑弁護人、ディヴァイド、ラブド・ワンズ、ラヴ・ストリームス+F&F6
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。    ※
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『依頼人』“의뢰인”
2011年10月31日付「東京国際映画祭」で紹介『哀しき獣』な
どのハ・ジョンウと、2009年5月紹介『セブンデイズ』など
のパク・ヒスン、それに2004年10月紹介『僕の彼女を紹介し
ます』に出演チャン・ヒョクの共演で、昨年韓国で観客動員
240万人を記録したという法廷サスペンス。
事件の現場はとあるアパートの寝室。夫婦のベッドが大量の
血で染まり、裾からは血液が滴り落ちている。しかし遺体は
なく、現場の血の量では被害者が自ら動けたとは考えられな
い。そんな現場検証の最中に、被害者の夫がプレゼントを手
に帰ってくる。
しかしその夫は、物的証拠もないまま状況証拠だけで第1容
疑者とされ逮捕されてしまう。その裏には検察が威信を賭け
るある事情が潜んでいた。そしてその夫の弁護を引き受ける
ことになった主人公は、一つずつ証拠を検証して行くが…。
検察官の威信と弁護士の正義が、法廷の場で真向からぶつか
り合う。決定的な証拠のない事件。それは緻密な調査で検察
の挙げる状況証拠の裏を取り、それに反証して行くもの。そ
の調査の模様などが克明に綴られて行く。
韓国映画で本格的な法廷ものは初めての作品だそうで、確か
に武術を駆使したアクションや激しい戦闘シーンなどが売り
のものの韓国映画の中では毛色の変わった作品とは言えそう
だ。しかしエンタメ上手な韓国映画はこれも巧みな作品に仕
上げていた。
しかも謎解きの興味が半端ではなく、犯行の手順を解き明か
して行く過程や果たして真犯人は誰かなど、ぐいぐいと観客
を引っ張って行く脚本と演出も、見事としか言いようのない
作品だった。
その脚本は、同じく昨年の韓国映画で480万人を動員したと
いう『朝鮮名探偵 トリカブトの秘密』を手掛けたイ・チュ
ンヒョン、監督は、2008年『略奪者たち』以来の2作目とな
るソン・ヨンソンが担当している。
因に昨年の韓国映画界では、作品3作以下の監督たちが大活
躍したのだそうで、本作のソン監督もその一角を担っている
ものだ。

『リンカーン弁護士』“The Lincoln Lawyer”
2002年12月紹介『ブラッド・ワーク』でも知られる推理作家
マイクル・コナリーの原作で日本でも翻訳されているミステ
リー小説の映画化。
主人公のミッキー・ハラーはロサンゼルスで開業する刑事弁
護士。運転手付きリンカーン・コンチネンタルの後部座席を
事務所として、依頼人の罪を司法取り引きなどで軽減するの
が得意技だ。そのためかなりやばい連中とも付き合い、一部
には悪徳弁護士の汚名もある。
そんな主人公の許にでかい仕事が舞い込む。それは保釈金保
障業者の男がもたらしたもので、資産家の息子が女性を殴っ
て重傷を負わせたという事件。その息子が年収60万ドルで前
科が無く、司法取り引きも容易と踏んだ主人公は保釈手続き
から仕事を始める。
ところが保釈された息子は絶対に無実と主張し、司法取り引
きにも応じないと言い出す。そのため裁判の手続きを始めた
主人公は、次々に無実の証拠を発見して行く。そして裁判は
主人公の思う方向に進んで行くが…。
主演は2008年4月紹介『フールズ・ゴールド』などのマシュ
ー・マコノヒー。共演は、今年2月紹介『スーパー・チュー
ズデー』などのマリサ・トメイ、2006年10月紹介『父親たち
の星条旗』に主演のライアン・フィリップ、2008年1月紹介
『団塊ボーイズ』などのウィリアム・H・メイシー。
他に2011年12月紹介『J・エドガー』などのジョッシュ・ル
ーカス、同年1月紹介『リセット』などのジョン・レグイザ
モ、12月紹介『ペントハウス』などのマイクル・ペーニャ、

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05月06日(日)
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