ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■COTE2、ゴーストライター・ホテル、M・サッチャー、不良少年、セットアップ、アンダーワールド4、桜蘭高校、ポテチ、ピラミッド
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。    ※
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『センター・オブ・ジ・アース2/神秘の島』
“Journey 2: The Mysterious Island”
2008年8月紹介『センター・オブ・ジ・アース』の続編。前
作の最後でヒントのあったジュール・ヴェルヌの別の冒険に
向かって、前作にも登場のジョッシュ・ハッチャースンと、
本作ではドウェイン・ジョンスンが冒険を繰り広げる。
映画のコンセプトは、ヴェルヌが発表した数々の冒険小説は
実話に基づいている…というもの。従ってそれぞれの冒険の
世界は実在し、その驚異の世界を求めて冒険家たちは日々小
説に書かれたヒントと謎を解き明かそうとしている。
と言うことで、本作の主人公たちが向かうのは「神秘島」と
なるものだが、そこに今回はヴェルヌ以外の小説も関ってく
る辺りは、映画がこの先、他の作家の作品にも手を広げる伏
線でもあるのかな。
そしてヒントを基に謎を解き、今回も何とか島に辿り着くの
だが、ここからの展開が実に巧みにヴェルヌの原作を下敷き
にしており、それは原作を読んでから観に行くと映画を倍以
上楽しめる仕組みにもなっている。
さらに本作では、1961年のレイ・ハリーハウゼン版(邦題:
SF巨大生物の島)にもオマージュを捧げているのではない
かと思われるシーンまで登場した。それは昔だったら情報誌
に解説を書きたくなるくらいのものだ。
そんなファン泣かせの作品が、今回も3Dで展開される。
共演はマイクル・ケイン。他に2009年7月紹介『サブウェイ
123 激突』などの出演のルイス・ガスマン、2008年11月
紹介『ハイスクール・ミュージカル』に出演のヴァネッサ・
ハジェンズらが脇を固めている。
監督は、2010年8月紹介『キャッツ&ドッグス地球最大の肉
球大戦争』のブラッド・ペイトン。2作続けての3Dアクシ
ョン作品で壺も良く心得た演出ぶりだった。脚本は、1989年
“Little Nemo”などのリチャード・アウッテンによる原案
から、ブライアン&マーク・ガンという2人が担当。
なお、本作でも最後に次回の冒険の目的地が紹介されるが、
ヴェルヌの原作は…。さてそれをどうやって映画に料理する
かも楽しみなところだ。

『ゴーストライター・ホテル』
テレビ朝日と吉本興業の共同製作によるコメディ作品。前回
も同じような作品を紹介したが、本作には予め3月17日から
の一般公開が決定しているようだ。
物語の舞台は明治開業という老舗の「本店堂ホテル」。そこ
は明治時代から著名な作家たちが執筆のため籠もったホテル
として知られていた。そのため現在でも若手の作家たちが、
文豪たちに肖ろうと執筆に訪れていたが…。実はそこは、文
豪たちが執筆の苦しみ呻き声を上げていた、怨念の場所でも
あったのだ。
そして主人公は、作家志望だが未だに1作も完成させていな
い作家の卵。彼は評論で食いつないでいたが、ついに第1作
を執筆するべくそのホテルに宿泊する。しかし明治の文豪た
ちに肖ることはできず、宿泊費も嵩んで妻からも離婚を言い
渡され、愛用のPCも妻に取り上げられてしまう。
それでもホテルに未練のある主人公は、ホテルでアルバイト
の清掃員となり、やがてそのホテルに残る文豪たちの遺産に
巡り会う。しかもそれには執筆に苦しんだ文豪たちの亡霊が
取り憑いていた。
こうして明治の文豪たちのパロディというか、彼らを題材に
したコメディが展開される。登場するのは、夏目漱石、森鴎
外、宮沢賢治、太宰治、林芙美子、江戸川乱歩。と言っても
所詮は吉本だからそれほど深くもなく、気楽に笑っていられ
る作品だ。
出演は。昨年12月紹介『ワイルド7』などの阿部力、2008年

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02月12日(日)
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