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On the Production
by 井口健二
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■AKB48、SHシャドウ・ゲーム、最高の人生を、第九軍団の、コーマン帝国、ファミリー・ツリー、種まく旅人、ドラゴン・タトゥー+Riddick
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※
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『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on少女たちは傷つき
ながら、夢を見る』
社会現象とも言えるAKB48、その2011年を追ったドキュ
メンタリー。
同種の作品では2010年に公開されたものがあるようだが、そ
の作品は観ていない。元々このグループというか団体には、
総合プロデューサーの存在も含めて極めて作為的なものが感
じられ、あまり好きではなかった。従って試写も懐疑的な想
いで観に行ったものだ。
2011年の1年間が題材ということで、当然本作も3/11の話
題から始まる。しかもそこには、仙台で被災してその後に研
究生になったという少女もいて、これも作為しか感じられな
い開幕だった。
しかしその開幕で、被災地での災害支援の一環として架設の
舞台から集まった子供たちに向かって語りかけ笑顔を振りま
いて踊り、歓声を浴びる彼女たちの姿は、当然ことながら感
動的なものであり、そこに至る彼女たちの想いには涙腺も刺
激された。
そしてそれに続く、開催されていた頃には傍目で馬鹿騒ぎに
しか観えなかった「総選挙」や西武ドーム公演の舞台裏での
彼女たちの様子には、それは尋常でない何かが感じられるよ
うになってきた。
そこには、彼女たち自身も作品の中で語っているように、特
に初期の頃から参加しているメムバーたちの自覚の芽生えで
もあるように見えるし、それが3/11や去年1年間のいろい
ろなものを切っ掛けとして育まれていることを、この作品は
見事に描いている。
実は先日観ていたテレビのサッカー番組で、Jリーグ初期の
スター選手2人が、「最近の選手に自覚がない」ことを嘆い
ていたが、僕自身がJ2のチームを応援しているとそれを感
じてしまうところもある。
そんな想いで本作を観ていると、この自覚を生み出す切っ掛
けが今の若者たちに与えられていない、そんなことも考えて
しまった。「しらけ世代」なんて僕らが若い頃にも言われて
いたが、本作は、その「しらけ」社会へのメッセージのよう
にも感じられた。
なお3/11に際しては、AKB48からいち早く数億円の義
援金が拠出されたはずだが、そのことが作品の中で全く触れ
られていないのも、清々しく感じられた。
『シャーロック・ホームズ:シャドウ・ゲーム』
“Sherlock Holmes: A Game of Shadows”
ガイ・リッチー監督、ロバート・ダウニーJr.主演、ジュー
ド・ロウ共演で、2010年1月に紹介した『シャーロック・ホ
ームズ』の続編。
時は1891年、イギリス国民は相次ぐ爆弾テロに怯えていた。
それは一般には反体制勢力の犯行と考えられていたが、ホー
ムズは違っていた。彼はそれらの事件の裏で1人の人物が暗
躍していると考えていたのだ。その人物とはジェームズ・モ
リアーティ教授。
コナン・ドイルの原作では、1893年発表の『最後の事件』に
登場し、ホームズ生涯最大の敵とされるモリアーティ教授の
陰謀を暴くべく、ホームズとワトスンはフランス、ドイツ、
スイスを股に掛けた追跡行を繰り広げる。
モリアーティ教授の姿は、前作にも謎の男として登場してお
り、続編が教授との対決になることは予想されていた。しか
も本作に登場する教授は、裏でヨーロッパ政界も操るなど原
作以上に強力で、正にその期待に違わぬ壮大な対決が繰り広
げられる。
そして映画では、前作でも使われた全てを予測して行動する
ホームズのイメージの描写様式が、見事なクライマックスを
盛り上げて行く。さらにアクションでは、前作同様のVFX
を駆使した華麗なシーンが展開されるものだ。
共演は、2008年12月紹介『ベンジャミン・バトン』や、昨年
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01月22日(日)
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