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On the Production
by 井口健二
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■「フランス映画祭2011」アーサー3、Chantrapas、消えたシモン・ヴェルネール、マムート、匿名レンアイ相談所、短編集+解説
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※このページでは、6月23日〜26日に東京で開催される ※
※「フランス映画祭2011」において上映される作品の中か※
※ら、試写で見せて貰った作品を紹介しています。なお、※
※文中物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読ま※
※れる方は左クリックドラッグなどで反転してください。※
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『アーサー3(仮)』
“Arthur et la guerre des deux mondes”
「フランス映画祭2011」のオープニングを飾る作品。2007年
4月紹介『アーサーとミニモイの不思議な国』、2010年2月
紹介『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』に続くリュック
・ベッソン原作、脚本、監督による「アーサーとミニモイ」
シリーズの第3作。
実は、映画祭パンフレットに掲載された本作の紹介では日本
での権利者の欄が、通常の配給元ではなく販売元となってい
て、これはDVDストレートで販売されるものと判断。字幕
無しを承知で試写を観に行った。しかしその後に日本公開も
行われることになったようだ。
しかも試写されたのはフランス語吹き替え版。フランス語の
映画を字幕無しで観るのは、1978年パリのキノラマ館で“La
planète sauvage”を鑑賞したとき以来となったが、正直に
言ってストーリーの展開は判るが、細かい台詞のギャグなど
はまったく理解できなかった。因に本作のオリジナルは英語
で撮影されているものだ。
ということで、公開時にまた試写が観られたら再度紹介させ
て貰うことにして、今回はそんな程度の理解で映画の印象だ
け書かせてもらいます。
物語は前作の全くの続きで、ということは前作のネタばれに
なってしまうが、前作最後で人間界に進出したマルタザール
の後を追ってミニモイのアーサーたちも地上を目指す。しか
し人間サイズになったマルタザールに対してアーサーたちは
ミニモイのままで…
つまり今回の舞台は主に人間界となり、そこで人間サイズの
マルタザールは人間相手にも悪行を繰り広げ、小さいままの
アーサーたちは玩具の乗物などを駆使してそれに対抗して行
くことになる。
そしてマルタザールの仕業で巨大化した昆虫に乗った兵士た
ちが人々を襲う一方で、アーサーたちは鉄道模型上でのアク
ションなどを繰り広げる。この辺はまあ台詞が判らなくても
充分に楽しめた。
そして、結局はマルタザールが破れてミニモイの世界に戻さ
れるのだが…、その辺の経緯は多少不明だった。でもまあ、
アクションを観ているだけでもそこそこ楽しめたものだ。
出演は、フレディ・ハイモア、ミア・ファーロー、ペニー・
バルフォー、ロバート・スタントンら実写部分は前作と同じ
で、ミニモイたちの声優も同じのようだが、今回は全員の声
がフランス語に吹き替えられていた。
さらに本作は3D化が行われているようで、エンドクレジッ
トにはその関連と思われる記載が数多く観られたが、試写さ
れたのは2D版。日本で劇場公開されたらそれも楽しみたい
ものだ。
“Chantrapas”(原題:邦題は後で補足します)
2007年9月紹介『ここに幸あり』などのオタール・イオセリ
アーニ監督による昨年のカンヌ国際映画祭で特別招待上映さ
れた作品。
前作の紹介の時にも書いたが、この監督の以前の作品は何と
なく性に合わなかった。それが前作では、政治問題を扱って
ちょっと面白かったのだが、本作はさらに映画製作がテーマ
でこれは身近にも感じられたものだ。
その作品はかなり監督自身の自伝にも近いもので、共産圏の
祖国を離れて異国で映画製作に取り組む若い監督の姿が描か
れる。しかもこの監督は、アート作品が本来で西欧の商業作
品には肌が合わない。
そんな監督の姿が描かれるが、これがまた「ノンシャラン」
で、何というか取り留めもない作品になっている。それがこ
の監督の特性だし、それがファンを集めているものでもある
のだ。
何たって祖国との通信には伝書鳩を使ってしまうのだから、
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06月18日(土)
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