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On the Production
by 井口健二
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■180°South、シモン・ボッカネグラ、ジャンデック、バーレスク、アンチクライスト、エリックを探して、Pure+製作ニュース
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※
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『180°SOUTH』“180°South”
アウトドア用品の2大ブランドとも言われるpatagoniaとTHE
NORTH FACE。それらの創始者であるイヴォン・シュイナード
とダグ・トンプキンスが、その生涯を通して自然と関わる姿
を描いたドキュメンタリー。
1968年、個人で開発製造した登山具などのアウトドア用品の
販売が軌道に乗り始めていたイヴォンは、永年の友人だった
ダグにチリの南部・パタゴニアの高峰コルコバド山を目指す
旅を提案される。
そこで2人は中古のバンにサーフボードや登山用具、そして
旅を記録する16mmカメラを積み込み、パン・アメリカン・ハ
イウェイを南に向かって出発。その結果としてコルコバド山
の登頂を果たすが、その旅は2人のその後の人生を大きく変
えることになる。
それから40数年を経て、1人のアメリカ人青年が彼らの記録
映画に遭遇する。そして彼は2人の旅を追体験しようとし、
1人で南米パタゴニアを目指し進み始める。本作ではそんな
青年ジェフ・ジョンソンの旅が記録される。
作品はドキュメンタリーということになっているが、監督と
してサーフィンのドキュメンタリーで有名なクリス・マロイ
の名前が置かれており、もちろん個々の映像はドキュメンタ
リーなのだろうが、作品の全体はかなり周到に準備された作
品のように思える。
しかし仮にそういう作品であったとしても、この映画に描か
れた内容が真実であることは間違いないのだし、特にイヴォ
ンとダグがその後に行ってきたことの偉大さは変わることの
ないものだ。
それにしても、映画に描かれた南米の南端にまで自然破壊の
波が押し寄せている現実は衝撃的だし、それを必死に守って
いる人々の姿には頭が下がるものだ。しかもそれをほとんど
個人の力で成し遂げているという事実にも驚かされた。
個人によるナショナル・トラストでは、2007年6月紹介した
『ミス・ポター』にも描かれたビアトリス・ポターのような
先人もいるが、本作ではアメリカ人が他国でそれを行ってい
るという点にも興味を引かれた。もっともその自然を破壊し
ているのもアメリカの流れを汲む企業のように思えたが。
映画は、旅の途中でジェフが訪れることになるイースター島
などのヴァラエティに富んだ出来事が彩りを添えるが、その
全体が一つの方向を向いているのは、やはり巧みに描かれて
いると言えるところだろう。
なお本作の主人公のジェフ・ジョンソンは、元々サーファー
でフォトグラファー、ライターでもあるそうだが、情報によ
ると、最近“Alien Vengeance II: Rogue Element”という
SF映画に俳優としても出演しているようだ。
『シモン・ボッカネグラ』“Simon Boccanegra”
ソニー本社の主導で、HD撮影した舞台などのディジタル上
映を行うLiveSpire。その一角となる昨年11月紹介『チェネ
レントラ』『白鳥の湖』など海外のオペラやバレエが中心の
World Classics@CINEMAについて、2011年度のラインナップ
の紹介と標記作品の試写が行われた。
まずそのラインナップでは、2011年は2009年以降に上演され
た8作品(内2作品は2011年上演予定を含む)と1990年7月
7日にローマ・カラカラ浴場で行われた「3大テノール共演
コンサート」の模様がSDからHDにアップコンバートされ
て上映されるとのことだ。
その他のラインナップとしては、ミラノ座の『カルメン』と
標記の作品、バーデンバーデン祝祭劇場の『ばらの騎士』、
グラインドボーン音楽祭の『ドン・ジョヴァンニ』。また、
ロイヤル・バレエの『ロミオとジュリエット』、ボリショイ
・バレエの『白鳥の湖』、パリ・オペラ座バレエの『コッペ
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11月28日(日)
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