ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■ロストパラダイス・イン・トーキョー、ロビン・フッド、信さん、バイオハザードIV、デイブレイカー、エクリプス+製作ニュース
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。なお、文中※
※物語に関る部分は伏せ字にしておきますので、読まれる※
※方は左クリックドラッグで反転してください。 ※
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『ロストパラダイス・イン・トーキョー』
実績の上がらないマンション営業の男性とアキバアイドルで
風俗嬢の女性。そんな東京の片隅にいるであろう男女の姿を
描いた作品。
主人公の幹生は、父親が亡くなって知的障害者の兄実生を自
分のアパートに引き取らなくてはならなくなる。そしてその
兄の性処理のため、幹生はデリヘル嬢を手配する。やってき
たのはマリンと称する女性。彼女はアキバアイドルとしても
活動していた。
そのマリンは、兄弟の様子に何かを感じたのか、何くれとな
く2人の生活に加わってくるようになる。一方、彼女はアキ
バアイドルとしてドキュメンタリー作家の取材を受けていた
が、その取材も彼らの生活に影響を与えて行く。
アキバアイドルの風俗嬢とマンションの営業、ある種の東京
の顔とも言える彼らが、都会の片隅で、1人でしか生きられ
ない、でも1人だけでは生きられない、そんなディレンマに
も似た状況を過ごしている。
都会で1人暮らしをしている若者の多くは孤独だと思う。そ
んな孤独な生活の中に知的障害者の兄が入ってくる。しかし
主人公は、最初は兄を彼らの父親が死ぬ迄していたように、
部屋に閉じ込めて世間の目に触れないようにしてしまう。
ところが、そこに風俗嬢が呼ばれたことで世間との繋がりが
発生し、彼らの生活に新たな変化が訪れる。それは放ってお
いても何時かはそうなったことなのかも知れないが、そこに
は何かの切っ掛けが必要だったのだろうし、その切っ掛けは
そう簡単に得られるものでもない。
他人とのコミュニケーションの上手くできない若者たちがも
がき苦しんでいる。そんな若者の心情が巧みに描かれた作品
とも言えそうだ。
出演は、昨年12月紹介『ランニング・オブ・エンプティ』な
どの小林且弥、2008年12月紹介『ラーメンガール』に出てい
たというウダタカキ、それに新進の舞台女優で昨年6月紹介
『童貞放浪記』にも出ていたという内田慈。また奥田瑛二が
キーとなる役で出演している。
監督は、若松孝二、行定勲などの作品に参加し、本作が長編
デビューとなる白石和彌。脚本は、監督と今年1月紹介した
『ソラニン』の高橋泉が共同で執筆している。
なお本作は、昨年のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で受賞し
ている他、ロッテルダム、釜山、ドバイなどの国際映画祭に
正式出品されたそうだ。
『ロビン・フッド』“Robin Hood”
2000年度のアカデミー主演男優賞を受賞した『グラディエー
ター』以来、ラッセル・クロウ主演、リドリー・スコット監
督による5度目のコラボレーションとなる作品。
最近では2006年『プロヴァンスの贈りもの』、 07年『アメリ
カン・ギャングスター』、08年『ワールド・オブ・ライズ』
と立て続けにコンビを組んでいる2人の新作は、『グラディ
エーター』ほど昔ではないが、13世紀初頭のイギリスが舞台
の時代劇になった。
物語の発端は1199年。十字軍遠征からの帰路にあったイギリ
スのリチャード獅子心王がフランスで戦死する。この状況に
遠征軍に弓手として参加していたロビンは、いち早く軍を抜
け出し仲間と共にイギリスを目指す。
ところがその行路で、ロビンらは王冠の早期帰還を目指した
騎士団がフランス軍に襲われる現場に遭遇、王冠をフランス
軍から奪還すると共に、騎士団を率いて瀕死の重傷を負った
ノッティンガム領主の息子からは、1本の剣を父の許に届け
てくれと託される。
こうして王冠と共に帰国したロビンは、領主の息子に代って
ジョン失地王の載冠を目撃、その後にノッティンガム領主に
剣を送り届けるが、そこでは思いもかけぬ展開がロビンを待
ち受けていた。
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09月05日(日)
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