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On the Production
by 井口健二
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■第182回
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※今回は試写会が多かった上に、書きたいこともいろいろ※
※あるので臨時に更新します。 ※
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まずは賞レースの情報で、ここ数年紹介しているアメリカ
Visual Effects Society選出のVES賞のノミネーションが
1月18日に発表された。その内から映画部門の候補作品だけ
報告しておく。
VFX主導映画のVFX作品賞候補は、『2012』『ア
バター』“Discrict 9”『スタートレック』『トランスフォ
ーマー』
VFX主導でない映画のVFX作品賞候補は、『天使と悪
魔』“The Box”『インビクタス』“The Road”『シャーロ
ック・ホームズ』
アニメーション作品賞候補は、『くもりときどきミートボ
ール』『コララインとボタンの魔女』『アイス・エイジ3』
『カールじいさんの空飛ぶ家』“9”
単独VFX賞候補は、『2012』の脱出シーン、『アバ
ター』の脱出シーン、『アバター』のネイティリのシーン、
『ノウイング』の墜落シーン、『タームネーター4』の脱出
シーン
実写映画のアニメーションキャラクター賞候補は、『アバ
ター』のネイティリ、“Discrict 9”のChristopher、『G
フォース』のバッキー、“Watchmen”のDr.Manhattan
アニメ映画のアニメーションキャラクター賞候補は、『コ
ラライン』のコラライン、『アイス・エイジ3』のバック、
『モンスターVSエイリアン』のBOB、『カールじいさん』
のカール
アニメ映画におけるエフェクトアニメーション賞候補は、
『…ミートボール』『コラライン…』『モンスターVSエイリ
アン』『カールじいさん…』
マットペインティング賞候補は、『アバター』“Franklyn"
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』『スター・トレック』
ミニチュア賞候補は、『アバター』『コラライン』『ナイ
ト・ミュージアム2』『ターミネーター4』
背景賞候補は、『2012』の全体、『アバター』の浮か
ぶ山、『アバター』のジャングル、『アバター』の柳の樹の
広場
合成賞候補は、『アバター』の全体、『アバター』の最後
の戦闘、“Discrict 9”、『シャーロック・ホームズ』
以上、映画関係は11の部門賞が48のノミネーションから選
ばれるが、その内で『アバター』が11の候補を数えるのが今
年の特徴と言えるものだ。ただし『アバター』は、いくつか
の部門でダブル、トリプルの候補となっているので、11の全
てが受賞という訳には行かず、最大でも7部門に留まる。と
は言え、これは元々対象にならないアニメーション映画関連
とVFX主導でない映画の部門を除く、全部門を独占するこ
とになるもので、その可能性は高そうだ。
* *
お次はすでに結果が出ているもので、アカデミー賞の前哨
戦とも言える1月17日に発表されたゴールデン・グローブ賞
で、何と『アバター』がドラマ作品賞と、ジェームズ・キャ
メロンの監督賞の2部門を受賞した。
ゴールデン・グローブ賞はハリウッド駐在の外国人記者の
団体が選出するもので、その対象は映画とテレビの両部門に
分けられ、さらに作品賞と主演男女優賞はドラマとコメディ
/ミュージカルの2部門に分けられているものだが、一応は
ジャーナリストの選出ということで、映画関係者が選ぶアカ
デミー賞より公正な選出が行われていると信じたいものだ。
ただし選出メンバーの人数があまり多くないようで、一部
の意見に左右されたり、またあまり専門的でない世間の評価
に迎合しやすいということも言われている。でもまあそれな
りの権威もある訳で、アカデミー賞にもかなり影響力がある
ことは事実のようだ。
ということで『アバター』の高評価は、アカデミー賞にも
大いに期待を抱かせるところだ。例によって演技賞は無関係
だろうが、2003年の『LOTR/王の帰還』と、キャメロン
自らが1997年『タイタニック』で打ち立てたオスカー11冠の
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01月25日(月)
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