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On the Production
by 井口健二
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■クリスマス・キャロル/3D特別映像、風が強く吹いている、大菩薩峠、ドゥーニャとデイジー+製作ニュース他
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。 ※
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『Disney's クリスマス・キャロル』(3D特別映像)
イギリスの文豪チャールズ・ディケンズにより1843年発表さ
れたクリスマス・ストーリーが3Dで再映画化され、11月に
世界一斉公開されるその映像の一部が特別映像としてお披露
目された。
上映されたのは、撮影風景及びキャスト・スタッフなどへの
インタヴューを編集したものと、正に本編の抜粋と思われる
クリスマスイヴの夜のフレッドのとのやりとりからマーレイ
の登場、そして過去のクリスマスの亡霊によって連れ出され
るまでの映像が紹介された。
ただし、それだけでは日本の観客には解り難いと判断された
のか、映像の前後に男性MCによる物語の紹介と、元日テレ
アナウンサー関谷亜矢子による原作の朗読のパフォーマンス
がコンセプトアートと思われる映像の紹介と共に行われた。
そのコンセプトアートでは背景となるロンドンの風景などが
中心となっていたが、雪の降り積もった街角の絵が多かった
のは本編でもそういうシーンが多いということなのだろう。
そしてその本編の映像では正に雪の舞い散る様子が3Dで見
事に描かれていた。
以前にも書いたと思うが、3D映像では観客に向かって何か
が突き出してくるようなシーンよりも、観客の眼前一杯に何
かが漂っているようなシーンの方が3D感を満喫させてくれ
るように思う。その意味では、この雪の舞い散るシーンには
ベストに近いものがあった。
ただしそれもスクリーンの端が気にならない位置に座るのが
肝心で、因に今回の上映会には、マスコミでは僕が一番に到
着したようだが、そこで渡されたのは、新宿ピカデリー3番
スクリーンのC列12番。前方通路の次のほぼ真中という席は
その条件に叶っていた。
実際にその後から来た人にも席はその近辺から配られたよう
だから、配給会社側もこの席がベストと考えているようだ。
なお、特別映像の最後には上映の案内としてIMAX-3Dの文字
も登場していたが、ちゃんと上下も拡大されているのならそ
れが一番良いのは確かだろう。IMAX-3Dは関東地区では川崎
に開場しているようだが、そこまで観に行く価値はあると思
える。
いずれにしても日本公開は11月14日、その前に本編の試写を
観せてもらえたら、また紹介することにしたい。
『風が強く吹いている』
ここで紹介した作品では、『きみにしか聞こえない』の小出
恵介と、『ちーちゃんは悠久の向こう』の林遣都の共演で、
箱根駅伝を目指す弱小陸上部の活躍を描いた青春ドラマ。直
木賞作家・三浦しをんによる同名の小説からの映画化。
主人公は天才的な長距離ランナー。しかしある事情で親から
の仕送りはあるが、親とは話し合いもできない状態になって
いる。そして弱小陸上部しかない大学に進学し、大学構内で
野宿をしていたところを家賃月3万円・賄い付きのアパート
に誘われる。
ところがそのアパートは、実は大学陸上部の寮で、そこに集
まった10人は先輩に言い包められて駅伝に挑戦することにな
る。とは言うもののその顔ぶれは、司法試験に合格済みの秀
才やマンガオタクなど、到底駅伝など出来そうにないメムバ
ーだったが…
スポーツが主題の作品ではあるがスポ根的なところはあまり
無くて、主人公は天才走者だし、他の連中も別の方向に向い
ていた興味をスポーツに向けさせるだけで走れてしまうとい
った、最近の若者小説に有り勝ちの安易な構成という感じの
作品だ。
でもまあ、スポーツものというのは最後の勝負のシーンで盛
り上がれば良い訳で、その点で言えば、前半の物語がサクサ
ク進むのはそれはそれで良い感じでもあった。それに劇中に
は、マンガオタクが読んでいる雑誌(刮目)やアニメネタの
くすぐりなどが随所にあって、僕は案外填められてしまった
ものだ。
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08月30日(日)
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