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On the Production
by 井口健二
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■PUSH、男と女の不都合な真実、アンを探して、副王家の一族、携帯彼氏、脳内ニューヨーク+製作ニュース
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。 ※
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『PUSH−光と闇の能力者』“Push”
2003年4月に紹介した『ギャングスター・ナンバー1』や、
2006年11月紹介の『ラッキーナンバー7』などのポール・マ
クギガン監督が、現代の香港を舞台に超能力者同士の戦いを
描いたアクション作品。
ナチスによる超能力研究が密かにアメリカ政府によって継承
され、超能力を持つ者が拉致されては研究材料として過酷な
実験が繰り返されてきたとする設定で、その研究施設から逃
亡した者たちと、それを追う政府、そして中国人組織が三つ
巴の戦いを繰り広げる。
主人公は、ギャンブルのダイスもまともに操れないほどのし
ょぼい念動力の持ち主。彼は幼い頃に父親と共に拉致されて
いた施設を、父親の犠牲と引き換えに逃亡したが、その際に
父親からは「花を持った少女が現れたら協力するように」と
遺言されていた。
そんな主人公は、政府の追手に所在を把握されることもある
が、能力のしょぼさ故か野放しとなっている。街にはそんな
超能力者も多数隠れ住んでいるようだ。そしてその街=香港
には中国人の超能力者組織も暗躍していた。
そして1人の女性が新たに組織から逃亡する。彼女は施設の
重要な秘密を握っており、彼女に協力すれば施設に拉致され
た人々を救出できるかもしれない。そんな期待を持って主人
公たちは動き出すのだが…
念動力や未来予知、他人に思念を押しつける能力など、さま
ざまな超能力が交錯し、互いに裏を掻きながらの闘争が始ま
る。
そんな物語が、『ファンタスティック・フォー』のクリス・
エヴァンス、『宇宙戦争』のダコタ・ファニング、『紀元前
1万年』のカミーラ・ベル、『ストリートファイター』のミ
ンナ・ウェン、『ブラッド・ダイヤモンド』のジャイモン・
フンスーらによって演じられて行く。
超能力者同士の闘いというと、最近ではVFXのお陰でいろ
いろな超能力の映像表現が可能になったためか、テレビシリ
ーズの『ヒーローズ』や、映画では2008年『ジャンパー』な
ど一種ブームのようにもなっている感じだ。
それで観る方もいろいろな超能力が楽しめる訳だが、そこは
やはり物語にも捻りが無いと面白くない。その点で言うとこ
の作品は、超能力者同士が裏を掻き合うということでは捻り
も見事だし、結末も満足できるものになっていた。
多彩な超能力が発揮されるアクションシーンも見事だし、そ
れに上記の若手中心の出演者たちの演技も楽しめる作品だっ
た。
『男と女の不都合な真実』“The Ugly Truth”
主人公は、硬軟取り混ぜた朝のニュースショーを取り仕切る
女性プロデューサー。しかし彼女自身は仕事に追われて恋も
ままならず、しかも番組は、出演者間の不和などもあって視
聴率も下がり気味で…そんなストレスの塊のような女性の恋
愛事情を描いたコメディ。
そんな彼女が、ある日お見合いデートに失敗しての深夜帰宅
で、1人の男が担当している生放送の恋愛相談番組を観てし
まう。しかも男の言い様に立腹した彼女は、思わず番組に電
話を掛けて男と対決してしまうのだが…
その翌日、企画会議を始めた彼女の前に番組の梃入れと称し
てその男が現れる。そして番組に登場した男は出演者の心理
なども読みまくって番組を席巻し、視聴率も押し上げてしま
う。その上その男は、主人公の恋愛事情にもちょっかいを出
し始め…
この主人公を『ロズウェル』や『幸せになるための27のドレ
ス』などのキャサリン・ハイグルが演じ、彼女の恋にちょっ
かいを出す男に、『300』『P.S.アイラヴユー』などの
ジェラルド・バトラーが扮する。
『P.S.…』ではヒラリー・スワンクの恋を操ったバトラー
が、今度はハイグルの恋を演出する…という感じだが、メデ
ィア業界に生きる女性の恋愛事情ということでは前々回に紹
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08月23日(日)
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