ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460235hit]

■アドレナリン2、TAJOMARU、サマーウォーズ、ワイルド・スピード4、千年の祈り、悪夢のエレベーター、BLACK WATER、ココ avant シャネル
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。     ※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
『アドレナリン/ハイ・ボルテージ』
                “Crank: High Voltage”
2007年に日本公開されたジェイスン・ステイサム主演『アド
レナリン』の続編。前作の結末で絶体絶命だった主人公が生
き長らえ、再び大暴走の犯人捜しを繰り広げる。
実は前作は配給会社の関係で観ていないのだが、今回は配給
が変わって試写を観られた。それで前作との繋がりはほとん
ど判らないのだが、取り敢えず前作で有り得ない状況から生
き延びたことが、今回の物語の切っ掛けではあるようだ。
それは、ある組織の101歳の長老が主人公の強靱な肉体に目
を付け、取り敢えず彼の心臓を取り出して移植。さらに他の
部位も使うため主人公には人工心臓を持たせたというもの。
ところがその人工心臓は駆動電源が1時間しか持たない粗悪
品で、主人公はいろいろな手段で充電を繰り返しながら奪わ
れた心臓を追いかけることになる。
前作は中国の特殊な毒を打たれ、毒が回れば1時間で死ぬと
宣告された主人公が、アドレナリンを出し続ければその毒の
回りを止められると判り、自分を常に興奮状態に置きながら
その解毒剤を追いかける…というものだったようだが、そん
な支離滅裂な状況を今回も無理矢理生み出しているものだ。
そしてその充電の方法は、自動車のバッテリーから信号機、
さらには静電気と様々だが、中には科学的にはおかしなもの
も含まれる一方で、日本でも昔の隠語で発電と言っていたな
あ…というようなものもあって、かなり飛んでもないものに
なっている。因に日本公開はR-18指定の作品だ。
共演は、前作に引き続いてのエイミー・スマート、ドワイト
・ヨーカム、エフレン・ラミレッツ。それに加え、先にバン
コックで急逝したデイヴィッド・キャラダイン、2005年『カ
ポーティ』で殺人犯役を務めたクリフトン・コリンズJr.、
『TAXi(3)』などのバイ・リンらが登場する。
先に紹介したステイサムの『トランスポーター3』はかなり
スマートな作品だと思うが、それに引き換え本作は…でも、
こんな目茶苦茶な作品も作ってしまうのがアメリカ映画の底
力かな。脚本監督は、前作と同じマーク・ネヴィルダイン&
ブライアン・テイラーが担当している。
なおキャラダインは、昨年ステイサム主演でリメイクされた
『デスレース』のオリジナルに主演しており、もし来日した
らその辺の経緯なども聞きたかった。合掌。

『TAJOMARU』
題名は漢字では「多襄丸」と書く。黒澤明監督が1951年のヴ
ェネツィア映画祭を征した『羅生門』の原作/芥川龍之介の
短編小説『藪の中』に登場する盗賊=多襄丸に発想を得て新
たに創造された作品。
平安時代の物語。主人公の直光は次期管領職を約束された畠
山家の次男。家督を継ぎ管領職にも就こうという長男と共に
成長しているが、彼自身は人生に目標を見出せない。しかし
彼の側には幼馴染みで大納言の娘の阿古姫が居り、2人は将
来も誓い合っていた。
そしてもう1人、直光が幼少の頃に命を助け家臣として召し
抱えた下人の子・桜丸。彼も直光らと共に居て、4人は兄弟
のように成長してきたのだが…
やがて阿古姫の親の大納言が死去し、時の将軍足利義政は兄
弟の何れかが阿古姫を娶り、大納言の遺産を引き継いだとき
に、その者に管領職を授けると宣言する。それはその遺産を
義政に献上せよというお達しでもあった。
こうして兄弟と桜丸も含めた骨肉の争いが勃発。そして直光
は、阿古姫と共に都を離れる決心をするのだが、その道行き
で多襄丸に出会ってしまう。
出演は、小栗旬、実生活でも小栗と同じ事務所の後輩という
田中圭、女優真野響子の1人娘の柴本幸。他に、やべきょう
すけ、松方弘樹、萩原健一らが共演。
脚本は。初期には『ウルトラセブン』なども手掛けていた市

[5]続きを読む

07月12日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る