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On the Production
by 井口健二
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■エッチを狙え、さそり、アンナと過ごした4日間、シャンソニア劇場、HIGH WATER、牡丹灯籠、サブウェイ123、HP/謎のプリンス
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。 ※
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『エッチを狙え!』
葉月京の原作『イヌネコ』から『死神の精度』の小林弘利が
脚色し、『春琴抄』の金田敬が映画化した作品。
男性に触れると発疹ができて意識を失うほど純真な女性教師
と、その教師に恋をし女装で彼女が務める女子高に入学した
若者。そして、その若者の従姉妹で幼い頃からの彼への思慕
を持ったまま育ってきた女子高生。
こんな3人が1つ学校に揃っての擦った揉んだの恋愛劇が描
かれる。つまり女子高生→若者→女性教師という一方的な恋
愛感情で、これでは何も成就しないと思われるのだが、これ
が女性教師と女子高生の人格が入れ替わって…という展開に
なる。
人格の入れ替わりというのはいろいろ名作もあるものだが、
通常は男女の人格が入れ替わるから、そこに感情の乱れやド
ラマが作られるものだ。それが本作では女性同士、ただし一
方が清純な女性教師で、他方は行け行けギャルという辺りが
捻りとなる。
とは言うものの、物語はその設定が余り活かされているもの
でもなく、特に女性教師が男性に触れると発疹が出るという
設定が何故途中で解消されたのかも理由が判然としない。そ
の辺は小林の脚色に期待もしたのだが、ちょっと彼の得手で
はなかったようだ。
出演は、初代ミス「チャンピオン」で3代目ミニスカポリス
の宮内知美、腋毛アイドルとかいう矢吹シャルロッテ、そし
て『仮面ライダーカブト』の内山眞人。
特に宮内はフルヌードも披露するという頑張りだが、そのシ
ーンが物語の中で浮いていると、ただ好きで脱いでいるよう
で有り難みも薄れる。監督の金田はピンク映画の出身だから
その辺の描写は馴れているはずだが、ここもやはり小林脚本
の問題かな?
せめて『空気人形』のペ・ドゥナのシーンくらいの現実味が
在れば良いのだが…でもまあ宮内のファンが観るならこれで
も良いのかな。出演者は他に、徳井優、『クローズ0U』の
大口兼悟らが共演。またエンディングテーマ曲を相川七瀬が
歌っている。
一般公開は8月29日より池袋シネマロサにてレイトショウ。
なお試写会はTMシアター新宿という新しい劇場で行われた
が、小規模なディジタル上映専門館のようで、これからこの
ような映画館が増えるのだろうか。
『さそり』“蠍子”
篠原とおる原作漫画から、1972−73年に伊藤俊也監督、梶芽
衣子主演で映画化された女性アクションシリーズ『女囚さそ
り』を、香港映画としてリメイクした作品。
婚約者の親族殺しの罪で収監され、刑務所内での抗争に巻き
込まれて瀕死の状態となり、死体として廃棄されたところを
「死体収拾人」に拾われ、過酷な訓練の末に刺客として復活
し、自分を陥れた者への復讐を遂げる女の姿を描く。
オリジナルの映画は、クウェンティン・タランティーノ監督
が『キル・ビル』のエンディングに梶芽衣子が歌った主題歌
「恨み節」をフィーチャーするなど、海外でもファンが多い
ことで知られる。
そんな作品を今回は香港で映画化、2006年8月紹介『雨音に
きみを想う』のジョー・マ監督がカンフーアクションもたっ
ぷりの作品に仕上げている。そして主演には、『ハード・リ
ベンジ・ミリー』などでアクション女優としても注目される
水野美紀が挑戦した。
共演は『雨音…』の主演ディラン・クォ。他に、『カンフー
・ハッスル』のブルース・リャン、『ドッグ・バイト・ドッ
グ』のサム・リー、『カンフー無敵』のエメ・ウォン、『エ
グザイル/絆』のサイモン・ヤム、ラム・シューらが登場。
さらに石橋凌、『鎧/サムライゾンビ』の夏目ナナらも出演
している。
オリジナルの映画化はかなりクールな映像感覚だったと記憶
しているが、香港でのリメイクは肉体的にハードなアクショ
ンを中心に置いて、相当に熱っぽい雰囲気になっている。従
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07月05日(日)
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