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On the Production
by 井口健二
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■第168回
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※このページは、SF/ファンタシー系の作品を中心に、※
※僕が気になった映画の情報を掲載しています。 ※
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今回は早速この話題から。
ディズニーが、アカデミー賞受賞式の行われるハリウッド
コダックシアターにメディアやインサイダーなど2000人を集
めての大々的な製作計画発表会を行い、その中で、ジョニー
・デップがファンタシー系3作品に出演すると報告された。
その1本目は、8月1日付の第164回でも紹介したティム
・バートン監督によるCGIアニメーション作品“Alice in
Wonderland”に、噂通りマッド・ハッター役で登場すること
が発表された。マッド・ハッターは原著の挿絵では3頭身の
異形の怪人だが、この作品は、昨年11月に紹介した『ベオウ
ルフ』などと同様パフォーマンス・キャプチャーの技術を用
いて製作されるもので、声優と共にその仕種や表情もデップ
自身が演じることになる。
ただし、これは一旦全てがデータ化されてCGIに反映さ
れるもので、従って本人の姿を直接観られる訳ではないが、
『ベオウルフ』でのアンジェリーナ・ジョリーやアンソニー
・ホプキンスのように、それなりに本人と判るような映像に
はなってくれるものと思われる。すでに撮影は開始された模
様で、公開は2010年に予定されている。
2本目は“Pirates of the Caribbean”の第4作で、これ
も以前から噂のあったものだが、前3作が世界中で26億ドル
を稼いだとされるジャック・スパロー船長の冒険はまだまだ
続くことになりそうだ。ただし、この作品の製作状況はまだ
初期段階とされており、公開時期などは発表されていない。
しかしこの発表会には、デップ自身がスパロー船長の衣裳
を着て登場したとのことで、シリーズ再開に向けた意気込み
はかなり高そうだ。ところがこのスパロー船長、当日は目に
黒いマスクを着けていたとのこと、その意味は…3本目とし
て“The Lone Ranger”の映画化にトント役で出演すること
も発表されたものだ。
この作品の映画化については、2002年4月1日付第12回の
記事で、当時はコロムビアの計画として報告したことがある
が、元はラジオ番組でスタートした開拓時代末期を背景とす
る西部劇。開拓者たちの守り神だったテキサスレンジャーが
卑劣な待ち伏せに遭ってほぼ全滅。その唯一人の生き残りと
なった主人公が謎のインディアンに助けられて一命を取り留
め、復讐に立ち上がる…というお話だ。
ところがコロムビアの計画はその後キャンセルされていた
ようで、実は、昨年10月に『POTC』と同じ製作者のジェ
リー・ブラッカイマーが映画化権を獲得。同じく脚本家チー
ムのテリー・ロッソとテッド・エリオットによる準備もすで
に進んでいるようだ。
という作品にデップが出演するものだが、トントと言えば
シャーロック・ホームズのワトスンのように、いわゆるサイ
ドキックと呼ばれる副主人公で、決してヒーローではない。
しかも、その設定はインディアンということだが、こちらは
デップ自身が微かにインディアンの血を引くそうで、過去に
そういう役柄も演じているから問題ないとしても、やはり副
主人公というのは気になるところだ。
ここで思い出すのは2000年に製作中止となった“The Man
Who Killed Don Quixote”で従者サンチョ・パンザに相当す
る役柄を演じていたことだが、これは飽く迄も主人公。それ
ならトントを主人公にした映画化を行うのかと思ったら、レ
ンジャー役にはジョージ・クルーニーがオファーされている
との情報もあり、なかなか複雑なものだ。なお撮影は来年に
行い、公開は2010年の予定と発表されている。
この他、ディズニーでは、2006年公開『カーズ』の続編で
“Cars 2”を2012年の公開に向け準備中としており、これは
2011年にアナハイムのディズニーランドにオープンする新ア
トラクション‘Cars Land’に連動した計画となっている。
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10月01日(水)
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