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On the Production
by 井口健二
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■ヘルボーイ2、アラトリステ、草原の女、きつねと私の12ヶ月、252、ロック誕生、ザ・ムーン、ブラインドネス(追記)
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。 ※
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『ヘルボーイ・ゴールデン・アーミー』
“Hellboy II: The Golden Army”
ダークホース・コミックス原作、2004年公開『ヘルボーイ』
続編。ギレルモ・デル=トロ監督の許、ロン・パールマン、
セルマ・ブレア、ダグ・ジョーンズら主要メムバーが再結集
し、さらに新顔のクリーチャーもいろいろ登場する。
という作品だが、実は前作のときは試写状が貰えなくて僕は
観られなかった。でもまあ主人公が悪魔の子で…ということ
ぐらいを知っていれば、別段本作の物語を理解するのに支障
はなかった。それにその点はプロローグでもしっかり説明さ
れる。
それと、主人公と女性のサブキャラが恋仲だが、早くも倦怠
期か?というようなところもあるが、その辺も観ていれば判
るし、それが特に本作の展開に重要な訳でもない。そんな訳
で、僕は前作を観ていなくても、大した支障もなく本作を楽
しむことができた。
それで今回の物語は、古代に起きた人類とクリーチャーたち
の戦いに起因するもの。その戦いは貪欲な人類側が圧倒的な
強さを見せていたが、クリーチャー側は最後にメカニカルな
ゴールデンアーミーを誕生させて人類に反撃を加える。
しかしその容赦の無い反撃の仕方を容認できなかったクリー
チャーの王は、自らその動作を停止させて人類との和解に出
る。こうして人類とクリーチャーたちは、古来より住む場所
を分けて現代に至っていた。
ところが近年になって、古来の事情を知らない人類はクリー
チャーの領分を犯すようになり、その事態に怒ったクリーチ
ャーの王の息子が、再びゴールデンアーミーを始動させよう
と画策するが…
そのキーとなる王冠を形成する3つのパーツを巡って、王の
息子とヘルボーイたちとの闘いが始まる。そしてその闘いの
ため、王の息子は人類社会に向けて、次々に奇っ怪なクリー
チャーを繰り出してくる。
一方、新たなリーダーを得たヘルボーイたちもクリーチャー
の世界に捜査の脚を踏み入れて行くが…
いかにもコミックスの映画化という感じの作品で、それを、
『パンズ・ラビリンス』の好評で勢いに乗るデル=トロが、
思い切り作ったという感じの作品。多少やりすぎの感じもな
いではないが、ここまでやれば観客も楽しくなると言えるも
のだ。
『ダークナイト』の成功で、今後のコミックスの映画化には
いろいろ変化が出てきそうだが、本作に関してはその前の作
品と言える。とやかく言わず、とにかく気楽に楽しみたい。
『アラトリステ』“Alatriste”
17世紀のヨーロッパを舞台に、『LOTR』のヴィゴ・モー
テンセンが剣客となって活躍するアクション作品。2006年に
スペイン映画史上最高の製作費を掛けて製作・公開され、同
年度のゴヤ賞には最多15部門にノミネート、3部門で受賞す
る好評を得た。
1622年、フランドルの戦場を行くスペイン歩兵部隊の中にア
ラトリステの姿はあった。当時のスペインは、フェリペ4世
の治世の下、ヨーロッパの強国の地位を保ってはいたが、ア
ルマダの海戦で無敵艦隊が大英帝国軍に破れて以降、国の内
外には問題が噴出していた。
しかし放蕩を続ける国王は、寵臣オリバーレスに国政を任せ
たままで、その国力は着実に衰えて行く。そんな中、アラト
リステはあるときは国王に仕える傭兵として、またあるとき
はマドリードの闇に潜む刺客として活躍を繰り広げる。
そんな彼の周囲には、フランドルの戦場で命を救ったグアダ
ルメディーナ伯爵や、その戦場に散った仲間の息子イニゴ。
今は人妻だが旧知の美人女優マリアなどの姿があった。そし
て戦いは、オランダ軍が抵抗を続ける要塞都市ブレダの戦い
などに続いて行く。
原作は、戦場ジャーナリスト出身のアルトゥーロ・ペレス=
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09月14日(日)
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