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On the Production
by 井口健二
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■釣りバカ日誌19、ザ・フー:アメイジング・ジャーニー、中華学校の子どもたち、秋深き、DISCO、懺悔、パリ
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。     ※
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『釣りバカ日誌19』
1988年にスタートした西田敏行、三国連太郎共演シリーズの
最新作。やまさき十三原作、北見けんいち画による連載コミ
ックスの映画化。
通し番号は『19』と振られているが、作品リストを見ると
番外編が2本あって、シリーズは21作目となるようだ。これ
は全48作を数える『男はつらいよ』には遠く及ばないが、現
在もレギュラーで製作されているということでは、それぞれ
28作の『ゴジラ』『座頭市』(『ICHI』を含む)を抜く可能
性はありそうだ。
という作品だが、実はスクリーンで見るのは今回が初めて、
以前に社員旅行のバスの中でヴィデオを観た記憶はあるが、
今までに試写状を貰ったこともなく、自分には無縁の作品と
思っていた。しかし今回は、折角初めて試写状を貰ったこと
でもあり、松竹の試写室に足を運んでみたものだ。
で、感想はというと、見事にプログラムピクチャーという感
じの作品で、勤務先のセキュリティー強化など、ごく在来り
の現代描写を除いては、恐らく半世紀以上前からあるであろ
う身分の違う恋物語が展開される。
とは言うものの、この恋物語は極めてあっさりと片づけられ
てしまうのは現代的で、後の物語の本筋は、今回のロケ地で
ある大分県での海釣りの様子や、結婚式のスピーチを頼まれ
た主人公のすったもんだなどが描かれる。
基本の設定が、主人公は大の愛妻家で他の女には目もくれな
いということになっているらしく、女関係を本筋に持ち込め
ないのはドラマ作りをかなり制約しているとも感じるが、そ
の分、釣りや観光の旅行気分を満喫させてくれるのが、本作
の目的なのだろう。
共演は、浅田美代子。他に、常盤貴子、山本太郎、竹内力の
3人が今回のゲストだと思うが、実は初めて観る僕には、ゲ
ストかレギュラーか判らないのは気になった。
なおエピローグでは、次回作にちょっと波乱の起きそうな展
開があって、それが実現したらそれはそれでまた面白くなり
そうだ。ただし、1年後にまた試写状を貰えるかどうかは判
らないところだが。

『ザ・フー:アメイジング・ジャーニー』
       “Amazing Journey: The Story of The Who”
ケン・ラッセルが1975年に監督したロックミュージカル映画
『トミー』の原作アルバムなどで知られるロックバンドThe
Whoの歴史を追ったドキュメンタリー。
映画版の『トミー』は好きな作品の1本だが、僕にとっての
The Whoのイメージは、それ以外にはあまりない。イギリス
のロックバンドで、最近、元メムバーの1人だったキース・
ムーンを題材にした映画の製作が進められているといった情
報を持っている程度だ。
だからこのドキュメンタリーを観て、その歴史というか、バ
ンドを作っていく上での苦悩のようなものを見せられると、
物凄いことを成し遂げた彼らに対する尊敬のようなものも感
じさせてもらえた。多分ファンの人にも、そんなことを再確
認させてくれる作品だ。
リードヴォーカルのロジャー・ダルトリーは、元々は町の不
良だったそうだが、ある日、音楽に目覚めたロジャーはバン
ドを結成。そこに参加したのがベース奏者のジョン・エント
ウィッスルで、さらにその友達でリードギターのピート・タ
ウンゼントも加入する。
こうして基礎の作られたThe Whoには、さらにキース・ムー
ン(ドラムス)が加入することでその姿が完成する。そして
最初は別のバンド名でデビューするが、すぐにThe Whoに戻
して、人気を得て行くことになる。
その曲は、ほとんどがピートの創作で、他にはジョン、キー
スの作品もあるが、リーダーのロジャーはほぼ歌唱に専念し
て曲作りはしていないそうだ。またジョンのベースとキース
のドラムスの独自性は、The Whoの特徴とも言われる。

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09月07日(日)
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