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On the Production
by 井口健二
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■第158回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。 ※
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まずは、ファンには待望のこの情報から。
前々回、ワーナー+ニューラインの記事でも触れた『LO
TR』の前日譚“The Hobbit”の映画化について、『パンズ
・ラビリンス』のギレルモ・デル=トロ監督の起用が正式に
発表された。なお、この正式発表は4月24日に行われたもの
だが、デル=トロ監督が数日前からファンサイトへの書き込
みで、状況を匂わす暗号文を提示するなど、大いに盛り上が
っていたものだ。
そして映画化は、まず原作者JRR・トーキンが執筆した
『ホビットの冒険』に基づく第1部と、その結末から『旅の
仲間』に繋ぐ60年間を描く第2部が創作されて、2部作にな
るとのこと。製作はニューラインとMGMの共同で行われ、
アメリカ国内の配給はワーナー、海外の配給はソニー傘下の
MGMが担当する。
一方、キャスティングは未発表だが、前々回も紹介したよ
うに魔法使い灰色のガンダルフ役には、2部作の製作総指揮
を担当するピーター・ジャクスンとフラン・ウォルシュが、
「イアン・マッケラン抜きには考えられない」と発言してお
り、マッケランも、「俳優として、そのように言われるのは
名誉なこと、2009年のスケジュールは空けてある」としてい
たものだ。
そして今回の発表に関連して、マッケランの反応も紹介さ
れていたが、それによると、「ギレルモが同席している場所
でピーターからオファーを受けた。自分が再びガンダルフを
演じるのは間違いない。ギレルモは、製作中の“Hellboy2”
を終えた後に脚本の執筆に取り掛かり、それに6週間を掛け
るようだ」としている。
以前の情報では、ジャクスンが自らのアイデアに基づいて
脚本を手掛けるという話もあったが、現状のスケジュールで
はそれも儘ならなかったようだ。しかし、それがデル=トロ
なら信用できるところで、特に“The Hobbit”は、本来が子
供向けに書かれた物語であることを考えると、『パンズ…』
のイメージはジャクスンより適任ではないかとも思える。た
だし、前述のマッケランの発言の続きによると、「ギレルモ
はまだ具体的なことは何も話してくれていない」そうだ。
ところで、“The Hobbit”では、ガンダルフは60歳以上若
返らなくてはならない訳だが、元々が魔法使いの役ではあま
りその辺は気にしていないようだ。因に、『X−メン3』で
は若返りのVFXも体験したマッケランだが、現在計画中の
“X-Men Origins: Magneto”に関しては、「いくらなんでも
19歳の役はね…」としていた。
撮影は2009年にニュージーランドで開始、公開は2010年、
2011年に連続で行う計画となっている。
* *
お次も待望の情報で、2006年に公開されて世界的なヒット
となったミステリー大作『ダ・ヴィンチ・コード』と同じく
ロバート・ラングドン教授を主人公にした作品で、原作者の
ダン・ブラウンが先に発表していた“Angels & Demons”の
映画化が、前作と同じトム・ハンクス主演、ロン・ハワード
監督で6月5日に撮影開始されることになった。
原作の物語は、2006年6月1日付第112回でも紹介してい
るように、世界を破滅させる力を持つ反物質の研究をしてい
た物理学者が殺害され、その技術が対立する宗教家グループ
の手に渡ってヴァチカンが脅迫される。一方、殺された学者
の娘から事件の解明を依頼された教授は、お得意の暗号解読
の能力を駆使して事件に取り組むが、それは宗教の裏に潜む
巨大な陰謀を暴くことに繋がって行く…というものだ。
先の映画化ではヴァチカンから異端の内容と批判されたも
のだが、本作ではそのヴァチカンを救うことになるのかな?
脚色も前作と同じアキヴァ・ゴールズマンが担当している。
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05月01日(木)
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