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On the Production
by 井口健二
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■第145回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。 ※
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最初は前回の追補で、前回掲載した中から“Brothers”の
記事をキネマ旬報に送ったところ、「ギレンホールは『スパ
イダーマン2』の代役にも選ばれていましたよね」という返
信メールが送られて来た。
言われてみれば、確かに“Spider-Man 2”(当時は“The
Amazing Spider-Man”と呼ばれていた)の製作に関しては、
2003年4月1日付第36回で報告しているように、トビー・マ
クガイアがスケジュールの過密を理由に降板を表明し、その
代役にジェイク・ギレンホールが指名されたことがあった。
この騒動は、結局マクガイアの降板が撤回されて、ギレンホ
ールの出演は消えてしまったが、この時も風貌が似ているこ
とは代役の条件だったと思われるし、2人の兄弟役というの
は、正に万人の認めるところと言えそうだ。
なお、“Brothers”の撮影は11月初旬に開始の予定だが、
さらに追加の配役として兄の妻役をナタリー・ポートマンが
演じることも発表された。オリジナルでは、デンマーク出身
で『グラディエーター』などにも出演のコニー・ニールセン
が演じており、それに比べるとポートマンではちょっと若い
気もするが、兄弟もオリジナルより大分若い感じだし、これ
はこれで順当なところだろう。全体的に若くなっている分、
展開されるドラマもかなり変わってきそうだ。
以下は、新しいニュースを紹介する。
* *
来年はアメリカ大統領選挙の年だが、その舞台裏を描く映
画の計画がいろいろ発表されている。
まずはすでに製作されている作品で、“Swing Vote”は、
ケヴィン・コスナー扮する政治には無関心だった労働者階級
のシングルファーザーが、突如大統領選挙のキーパースンに
なってしまうというコメディ。ジョッシュア・マイクル・ス
ターンとジェイスン・リッチマンの脚本から、スターンの監
督により7月にアルバカーキで製作が開始された。
『JFK』や『13デイズ』など政治的な作品にも出演の
多いコスナーということでは、コメディのオブラートに包ま
れた鋭い映画が期待できる。また、大統領選に出馬する各党
の候補者役には、デニス・ホッパーや『プロデューサーズ』
のネイザン・レインもいていろいろ有りそうだ。他に、スタ
ンリー・トゥッチ、ジョージ・ロペスらが共演している。
元々はコスナーが自己資金で運営するティグ・プロダクシ
ョンの製作によるインディーズ作品だったが、アメリカ国内
の配給権をディズニー傘下のタッチストーンが契約した。因
にコスナーとディズニーの関係では、2003年に監督主演作の
『オープン・レンジ』の配給を行った他、昨年は『守護神』
が公開されている。
もう1本は、こちらは本人も未来の大統領候補の噂がある
ジョージ・クルーニーの監督で、“Farragut North”という
作品が、レオナルド・ディカプリオの主演によりワーナーで
計画されている。
作品は、2004年のハワード・ディーン大統領候補の選挙戦
に関わったとされる脚本家のビュー・ウィリモンが書き下ろ
した新作舞台劇を映画化するもので、主人公は急速に頭角を
現した大統領候補の若き広報担当者。才能ある若者は、選挙
キャンペーンの中で、老練な対立候補からの悪辣な攻撃の標
的にされるが…というもの。脚本は実際の経験から想を得た
ということだが、かなりのものが描かれているようだ。
そしてこの戯曲に対しては、原稿を送付されたクルーニー
主宰のスモーク・ハウスと、ディカプリオ主宰のアピアン・
ウェイが揃って反応、両社が共に優先契約を結んでいるワー
ナーでの実現となったものだ。
ただし、この舞台劇、実は来年にマイク・ニコルズ演出、
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10月15日(月)
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