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On the Production
by 井口健二
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■ヘアスプレー、ある愛の風景、サーフズ・アップ、チャプター27、風の外側、この道は母へとつづく、FLYBOYS
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。 ※
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『ヘアスプレー』“Hairspray”
1988年に公開され同名の映画が、2002年にブロードウェイで
ミュージカル化され、さらにそのミュージカルを映画化した
作品。
1962年のボルティモアのテレビ局を舞台に、スターを夢見る
10代の若者たちが、歌や踊りに切磋琢磨する姿が描かれる。
といっても主人公のトレーシーは、ちょっと太めで、身長も
ちょっと低めな女の子。普通に考えたらスターとはちょっと
違うのかも知れないそんな女の子が、「時代は変わるの」と
いう信念の許、世間をあっといわせて行く痛快なお話だ。
ボルティモアのテレビ局で、若者たちに一番の人気番組は、
毎日夕方4時放送開始の「コーニー・コリンズ・ショウ」。
最新の歌や踊りが満載の番組だが、ある日、そのダンサーに
欠員が出て、オーディションの告知が行われる。
そのオーディションに勇んで参加するトレーシーだったが、
番組の実権を握る元ミス・ボルティモアの女性は、自分とは
異なる容姿のトレーシーを容認しない。敢えなく落選した彼
女だったが、それでも学校で黒人の若者たちと親交を結ぶ機
会を得て、ダンスに磨きをかける。
そんなトレーシーを、学校にスカウトに来たコリンズ本人が
見出して…
1962年、まだ人種差別が横行し、テレビの若者番組さえも白
人と黒人は同席できず、週に1回、黒人だけのNegro dayが
決まっているような時代。そんな時代を背景に、正に時代を
変えてしまう女の子の活躍が描かれる。
主演は、1000人のオーディションで選ばれたというニッキー
・ブロンスキー。ちょっと特別な条件のため、オーディショ
ンは難航したようだが、ニューヨーク市のイヴェントなどで
も歌を披露しているという18歳の少女が見事にその座を射止
めた。因に、当時の彼女はロングアイランドのコールド・ス
トーンでアルバイト店員をしていたそうだ。
そして共演は、1978年『グリース』以来のミュージカル映画
出演となるジョン・トラヴォルタを筆頭に、ミシェル・ファ
イファー、クリストファー・ウォーケン、クイーン・ラティ
ファ。
さらに若手は、それぞれ売り出し中のアマンダ・バインズ、
ジェームズ・マースデン、ブリタニー・スノウ、ザック・エ
フロン、イライジャ・ケリー、テイラー・パークス。
一方、ベテランでは、アリソン・ジャネイ、ジェリー・ステ
ィラー。なお、スティラーはベン・スティラーの父親で、オ
リジナルの映画で主人公の父親を演じていた人だ。
これだけのメムバーが、正にスクリーン狭しと歌って踊る。
音楽は、1960年代ポップスを見事にフェイクしたもので、そ
の軽快なリズムも存分に楽しめる。
現代とはちょっと違う時代が背景だが、どんな時代でも元気
一杯に生き抜いて行く若者たちと、それをしっかりと見守る
大人たちの姿を、最高にハッピーな雰囲気で描いている。監
督は、ダンサー出身のアダム・シャンクマン。
なお、Negro dayは、原語ではっきりと発音されていたが、
字幕は「ブラックデイ」とされている。日本人にはニグロと
言われても意味が判らないのかも知れないが、ここで敢えて
Negroと言う単語が使われていることには意味があると思え
る。その意味が「ブラックデイ」で伝わるかどうか。かえっ
て「黒人デイ」とでもした方が、感覚的には意味が掴めるよ
うにも感じるがどうだろうか。本当の訳は「黒んぼデイ」か
も知れないが。
『ある愛の風景』“Brodre”
前回、『アフター・ウェディング』を紹介したデンマークの
女性監督スサンネ・ビアが2004年に発表した作品。
デンマークがアフガニスタンに派兵している現実を背景に、
戦地で行方不明になった兵士の家族を襲う悲劇を描く。
デンマークがどうのような状況で派兵しているのかは、映画
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09月09日(日)
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