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On the Production
by 井口健二
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■TAXiC、おやすみクマちゃん、酔いどれ詩人になる前に、北極のナヌー、エディット・ピアフ、ルーツ・タイム
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。 ※
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『TAXiC』“Taxi 4”
1998年に第1作が公開され、2000年、2003年と作られたシリ
ーズの第4弾。改造マニアのタクシードライバー=ダニエル
が、今回は車もプジョー406から407に乗り換えて、再
び大活躍を展開する。
前作のプロローグにはシルヴェスター・スタローンが登場し
たが、今回はフランスの怪物の異名を取るサッカーフランス
代表選手のジブリル・シセ。ちょうどイギリス・プレミアリ
ーグから、フランスリーグ・アンのマルセイユに復帰したの
に引っ掛けて、その復帰第1戦のピッチに彼を送り届けるの
が最初の仕事だ。
そして、その後もサッカーねたがしばらく続くから、これは
サッカー好きには堪らない。そんな訳で、今回は最初から乗
せられて見てしまった。
本筋の物語は、こちらはベルギーの怪物という異名を取る極
悪犯人が逮捕され、コンゴでの裁判を受けさせるための移送
中、マルセイユ警察に1日収容されるという話から始まる。
その移送体制は、檻の中にさらに拘束具で繋がれるという厳
重なものだったが…
この男が逃亡し、それを追うダニエルと親友の警官エミリア
ンは、マルセイユからモナコへと車を飛ばす。そしてアジト
を突き止めた2人は…。一方、極悪犯人の逃亡を助けた一味
はモナコの銀行を襲うが、その一味にはエミリアンの妻ペト
ラが潜入捜査を行っていた。
前作は、プジョーがゲレンデでスキーをするという設定がか
なり無理な感じで、話全体もそれに取って付けたようで、正
直に言ってあまり感心はしなかった。それに比べると今回の
お話はそれなりにしっかりと作られている。
ただその分、カーアクションの時間は短縮されてしまった感
じで、それが目当ての人にはちょっと物足りなく感じた人も
いたようだ。でも、映画はアクションがありゃ良いってもの
でもない訳で、その点で今回の作品はバランスもよく考えら
れていたように思えた。
ダニエル役のサミー・ナセリ、エミリアン役のフレデリック
・ディーファンタル。ペトラ役のエマ・シューベルイ、署長
役のベルナール・ファルシー、将軍役のジャン・クリストフ
・ブーヴェらはほぼ全員が再登場。
ただし、前作で関係が険悪となっていたダニエルの妻リリー
に関しては、今回はガレージ改造の準備でパリに買い物に行
っているということで、不在となっている。演じるマリオン
・コティヤールは、前回紹介の映画ではプロヴァンスに行っ
ていたり、今回もいろいろ忙しそうだが、次回作では出演し
てくれるのかな。
『おやすみ、クマちゃん』“Mis Uszatek”
1957年に出版された絵本を原作とするポーランド製の人形ア
ニメーション。ぬいぐるみのクマが、仲間の森の動物たちと
共にいろいろな体験をする1話7分のシリーズで、1975年か
ら1987年にかけて104本が製作され、今回はその内の10本が
纏めて公開される。
主人公のぬいぐるみのクマが、寝る前に1日の出来事を話す
という設定で、寓意や躾やその他諸々の要素が盛り込まれた
物語が展開される。大人の目で観ると、言わずもがなのもの
ばかりではあるけれど、本来子供向けであるのだからそれは
当然のことだ。
また、描かれる子供の純粋さには、所々ではっとさせられる
ところもあるが、それは意図されたものではない。基本的に
お子様向け以外の何物でもない作品だ。
上映は2部構成で行われ、第1部は「春から夏」と称して、
「赤いふうせんと小鳥の巣」「ゆかいなお絵かき」「お洗濯
で水びたし」「アヒルの親子とはじめての水泳」「忘れな草
をさがして」。
5分の休憩をはさんで、第2部は「秋から冬、そして春」と
称して、「キノコ狩りはたのしいな」「素敵な森のコンサー
ト」「いじわるなカラスと冬の神様」「みんなで行こう、ス
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07月20日(金)
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