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On the Production
by 井口健二
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■第123回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 11月10日にこのページのヒット数が10万件を超えました。
第1回は2001年10月22日ですから約5年掛かりましたが、実
は9万に到達したのが今年8月8日で、そこからは約3カ月
で1万ヒット増になっています。読んで下さる皆さんのお陰
です。これからも気力と体力のある限り続けますので、どう
かよろしくお願いします。
        *         *
 ということで、今回はこの話題から。
 アジアを代表してハリウッドでも活躍する2人のカンフー
スター、ジャッキー・チェンとジェット・リーが共演する計
画が発表された。
 この計画は、『ライオン・キング』や『スチュアート・リ
トル』などのロバート・ミンコフ監督が進めているもので、
脚本は、『オーシャン・オブ・ファイアー』や、TWCがチ
ャン・ツィイー主演で進めている“The Seven Samurai”の
リメイク計画にも参加しているジョン・フスコ。また、『マ
トリックス』などのユエン・ウーピンがアクション監督を担
当し、来年4月からの撮影が予定されている。題名は未定だ
が、J&Jプロジェクトと呼ばれているようだ。
 内容は、中国の伝説に基づく猿の王の物語とされており、
この猿の王が行う「不死を求める冒険の旅」を描くというこ
とだ。といっても、監督の今までの作品傾向から考えると、
殺伐としたものにはなりそうもなく、ファミリー向けのアド
ヴェンチャー映画が予想される。
 そして計画では、リーが猿の王など2役を演じ、チェンは
それに対抗する僧侶を演じるものだが、この2人の対決も用
意されているということで、そこにウーピンが絡むと、これ
は大変なことになりそうだ。元々ウーピンとリーはワイアー
アクションが強そうだが、チェンのアクションは、それとは
ちょっと違う訳で、その組み合わせは興味深い。
 なお、リーは『SPIRIT』の完成後にマーシャルアー
ツは封じるとしていたが、今回の作品はアクションアドヴェ
ンチャーの中にマーシャルアーツ的な要素が挿入されるとい
う程度のものだから、その禁には触れないようだ。むしろ、
生身のマーシャルアーツでは出来ないような派手なアクショ
ンを期待したいところだ。
 製作はリレイティヴィティという新興の会社が担当し、製
作費は7000万ドル。配給権は11月初旬に開催されたAmerican
Film Market(AFM)でセールスされたようだ。
 因に、このリレイティヴィティという会社はヘッッジ・フ
ァンドの資金で運営されているというものだが、第121回で
紹介した“3:10 to Yuma”のリメイクや、第68回で紹介した
ブライアン・デ・パルマ監督『アンタッチャブル』の前日譚
“The Untouchables: Capone Rising”の製作も進めている
ようだ。そしてこの前日譚では、製作費7000万ドルで、デ・
パルマが再び監督し、アメリカ配給を当初計画していたパラ
マウントが担当することも発表されている。
        *         *
 第3回と第66回でも紹介した日本製テレビアニメシリーズ
“Speed Racer”(マッハGo!Go!Go!)を実写でリメイクする
計画で、ウォシャウスキー兄弟による『マトリックス/リヴ
ォルーションズ』以来となる監督が正式に決定し、来年夏の
ヨーロッパでの撮影と2008年夏の公開が発表された。
 この実写版の計画は、製作者のジョール・シルヴァが10年
以上も前から進めて来たものだが、その間、ジュリアン・テ
ンプルやガス・ヴァン・サント、アルフォンソ・キュアロン
ら、幾人もの監督の名前が挙がったものの、製作費が掛かり
過ぎるなどの問題で実現できなかった。
 しかし今回は、兄弟が新鮮で実現できる規模のアイデアを
提供し、『マトリックス』と同じくワーナー+ヴィレッジロ

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11月15日(水)
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