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On the Production
by 井口健二
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■第115回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。 ※
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まずは、ちょっとびっくりしたこの話題から。
ウィル・スミス主演で進められている“I Am Legend”の
3度目の映画化に、“Pirates of the Caribbean”の第3作
を製作中のジョニー・デップの出演が報道された。
この作品については、『エコーズ』の原作でも知られるリ
チャード・マシスンが1954年に発表した終末ものの原作を、
1964年の“The Last Man on Earth”、1971年の“The Omega
Man”に続いて、初めて原作の題名を用いて映画化するもの
だが、さらに5月15日付第111回でも報告したように、急遽
この夏に撮影されることが発表されていた。
物語は、疫病によって人類のほとんどが吸血鬼と化してし
まった終末世界を舞台としたもので、その中でスミスの役柄
は、過去2度の映画化の題名でも知れる通りの「地球上に生
き残った最後の人間」となる。因に「オメガ」は、ギリシャ
語の最後の文字ということだ。
これに対してデップの役柄は公表されていないものだが、
普通に考えると、スミス扮する主人公ロバート・ネヴィルの
旧来の隣人で、先に疫病に冒され吸血鬼のリーダー格となる
ベン・コートマンというキャラクターと思われていた。とこ
ろが最近の報道によると、デップが演じるのは、ネヴィルが
発見して彼の仲間になるフィリップという名の、もう1人の
生き残りの人間とのこと。しかも、『ポセイドン』などのマ
ーク・プロトセヴィッチの脚色からアキヴァ・ゴールズマン
がリライトした脚本では、登場する吸血鬼は喋ることができ
ず、知性もないということだ。
まあ、知性の無い役柄では、如何にデップでも演じるのは
難しそうだが、それにしても原作では、吸血鬼はそれなりに
組織されて、最後の生き残りの主人公を襲っていたもので、
その吸血鬼の設定を変えるというのはかなり大胆な発想だ。
そう言えば、ゴールズマンは、アイザック・アジモフ原作の
『アイ,ロボット』でも、かなり設定を変えていたが、それ
が時代の流れなのだろうか。それに、喋れなくては伝説にも
ならないと思うのだが…
と言うことで、いずれにしてもデップの出演は、主役では
ないものだが、となると今の時期に、そのような役柄に何故
デップが出演をするのかというところが気になってくる。そ
こで出てきたのが、デップとワーナーの間には出演の契約が
あって、何らかの形で作品に出ないと、次に進めないのでは
ないかと言う推測だ。つまり、ワーナーとデップの間では、
前々回に報告したように“Shantaram”の計画がピーター・
ウェア監督の降板で頓挫している訳だが、その代わりとして
今回の出演が行われる可能性は考えられるものだ。
そうなると今度は、デップが契約をクリアにした後にやろ
うとしている次の作品も気になってくる。ここで考えられる
のは、現状では前々回にも紹介したティム・バートン監督の
“Sweeney Todd”か、2005年6月1日付第88回で紹介してい
るハンター・S・トムプスン原作の“The Rum Dialy”辺り
が候補になるということだ。因に、2004年3月1日付第58回
で紹介した“The Diving Bell and the Butterfly”の計画
については、デップの出演が確保できないため、すでに別の
俳優で進めることが報告されている。
従って、デップが主導権を持って進められるのは、“The
Rum Dialy”となりそうだが、さてどうなることか。そう言
えば、『デッドマンズ・チェスト』の中では、やたらとラム
酒をがぶ飲みしているが、その伏線だったのかな?
なお、『POTC3』の撮影は、キース・リチャーズの出
演決定による撮り直しなどを含めて、秋一杯掛かることが報
告されており、これでは“I Am Legend”にデップが出演し
ても、カメオ程度になりそうだ。
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07月15日(土)
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