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On the Production
by 井口健二
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■第103回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。 ※
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新年の2回目といっても、新春になってからは初めて書い
ている原稿になるので、最初は昨年のまとめの意味も含めて
アメリカの興行成績から見て行くことにしよう。
まず、昨年度の全米興行ベスト10は、
1.Star Wars: Episode III-- Revenge of the Sith(3億
8027万ドル)
2.Harry Potter and the Goblet of Fire(2億7866万ド
ル)
3.War of the Worlds(2億3428万ドル)
4.The Chronicles of Narnia: The Lion, the Witch and
the Wardrobe(2億3213万ドル)
5.Wedding Crashers(2億922万ドル)
6.Charlie and the Chocolate Factory(2億646万ドル)
7.Batman Begins(2億534万ドル)
8.Madagascar(1億9320万ドル)
9.Mr. and Mrs. Smith(1億8634万ドル)
10.King Kong(1億8006万ドル)
となっている。なお、5位はオーウェン・ウィルスン主演の
コメディ、8位はアニメーション、9位はブラッド・ピット
主演のアクションコメディだが、他はSF/ファンタシー系
の作品で、今年も上位を独占したことになる。因に、この中
で2位と4位、10位は続映中だが、2位が1位を逆転する可
能性は薄い。しかし4位の興行は年明けもハイアヴェレージ
で推移しており、すでに1月の第1週で3位を逆転、さらに
2位を抜く可能性もありそうだ。
以下は、SF/ファンタシー系の作品で目に付いたところ
をチェックすると、13位“Fantastic Four”(1億5470万ド
ル)、22位“Saw II”(8704万ドル)、27位“The Ring 2”
(7594万ドル)、28位“Constantine”(7553万ドル)と、
29位に“The Exorcism of Emily Rose”(7507万ドル)など
が続いている。中には本当はもっと稼いで欲しかった作品も
あるが、まあこの辺までがスマッシュヒットと呼べるところ
だろう。特に29位は期待以上のヒットと言えそうだ。
さらに別ページの映画紹介で取り上げた作品では、“Sin
City”が31位(7410万ドル)、“Herbie: Fully Loaded”は
38位(6602万ドル)、“Bewitched”42位(6233万ドル)、
“The Hitchhiker's Guide to the Garaxy”54位(5109万ド
ル)、“The Adventures of Sharkboy and Lavagirl”70位
(3918万ドル)。また“The Island”74位(3582万ドル)、
“House of Wax”85位(3206万ドル)、“Stealth”が87位
(3172万ドル)、“Zathura”は95位(2805万ドル)、“The
Jacket”167位(630万ドル)、“A Sound of Thunder”215
位(190万ドル)などとなっている。
アメリカの映画興行の全体は、前年比で10%近い下落とい
うことで、SF/ファンタシー系の作品もその影響を受けた
という感じもする。しかしこれらの作品の中では、個々には
いろいろ問題を抱えているもののSFとしては認めたい作品
も多く、特に科学的な捻りの利いた作品が、アメリカで成績
が上がらなかったという理由だけで、日本でも無視されてし
まうのはどうかと思ってしまうところだ。
今年はそのような作品を応援したいとも思っている。
* *
お次は、昨年も紹介したVESAwardsのノミネーションを
紹介しよう。今年で第4回となるこの賞では、映画だけでな
くテレビやコマーシャル、ゲームソフトなどの部門賞も制定
されているが、ここでは映画関係だけを紹介しておく。
まず、VFX主導の映画におけるVFX賞候補は、“The
Chronicles of Narnia: The Lion,the Witch and the Ward-
robe”“Harry Potter and the Goblet of Fire”“King
Kong”“Star Wars: Episode III-- Revenge of the Sith”
の4本となっている。
VFX主導でない映画のVFX賞候補は、“Jarhead”
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01月15日(日)
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