ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■レジェンド・オブ・ゾロ、ザスーラ、クラッシュ、好きだ、プルーフ、ロード・オブ・ドッグタウン、エンパイア・オブ・ザ・ウルフ
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。     ※
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『レジェンド・オブ・ゾロ』“The Legend of Zorro”   
1998年に公開された『マスク・オブ・ゾロ』の続編が、アン
トニオ・バンデラス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ共演、
マーティン・キャンベル監督の前作の顔ぶれそのままに実現
された。                       
前作の時は、ゼタ=ジョーンズはまだイギリスから渡ってき
たばかりの新人。バンデラスもヒスパニック系俳優として人
気は出始めていたが、確か本格的に英語で演技をするのは初
めてで大変だったとインタヴューに答えていた記憶がある。
そんな2人が、アンソニー・ホプキンスの共演なども得て、
一躍飛躍のきっかけとなったのが前作だった。特にゼタ=ジ
ョーンズは、前作を試写で見たマイクル・ダグラスが「絶対
に彼女と結婚する」と宣言して、今に至ったというのも有名
な話だ。                       
それから7年。続編の計画は前作の公開直後からずっとあっ
たものだが、それが期を熟したというか、映画の内容のタイ
ミングにも合わせての本作となったもので、義理堅くもそれ
に出演した2人にも拍手を贈りたい作品だ。       
物語は前作の数年後。2人の間には一人息子のホアキンが生
まれ、その子は多分6、7歳という感じだ。そしてカリフォ
ルニアは、アメリカの31番目の州として合衆国への併合の是
非を問う住民投票の真っ只中。しかしそれに反対する勢力も
存在し、投票の妨害も起きていた。           
それに対して主人公アレハンドロ・デ・ラ・ヴェガは、人々
からの教会の鐘を打ち鳴らす呼び出しがあれば、黒マスクを
付けゾロとなってそこに馳せ参じていたが、危険に満ちたそ
の暮らしは、妻エレナにも、息子にも負担となっていた。特
に父親の正体を知らない息子には…そしてその陰では、合衆
国の未来を決定付ける大きな陰謀が進み始めていた。   
時代背景は1850年。大陸横断鉄道完成を目前にする一方で、
南北戦争の匂いも漂い始めている。またヨーロッパでは、予
言書に書かれた西の大国の誕生が懸念され、その阻止のため
には、戦争での南部連合の勝利が近道と考えられていた。 
そんな裏の流れがしっかりと押さえられ、その設定の上に立
って、ゾロとエレナ、それに息子ホアキンの家族愛の物語が
描かれる。さらにそこには、鉄道架橋での剣戟や暴走列車上
での闘いなど、身体を張ったアクションが描かれるというも
のだ。                        
2時間を超える作品で、多少テンポが緩いかなと思う部分は
あるが、歴史を背景にしたいろいろな謎解きも含めて、連続
活劇の味わいをしっかりと出した作品と言える。     
またバンデラスの魅力はいつも通りだが、特にゼタ=ジョー
ンズの円熟味を増した美しさが抜群で、さすがに前作で彼女
の最高の美しさを引き出させたキャンベル監督の腕は今も健
在というところだ。                  
それに、ホアキンを演じた10歳のメキシコ人の子役エイドリ
アン・アロンゾの演技も見事で、これこそが映画…という感
じのする作品だった。                 
                           
『ザスーラ』“Zathura”                
1995年にロビン・ウィリアムス、キルスティン・ダンストの
主演で映画化された『ジュマンジ』と同じクリス・ヴァン=
オールズバーグ原作によるリアルボードゲーム(RBG?)
アドヴェンチャーの第2弾。              
実は、映画会社では『ジュマンジ』の続編も計画されていた
のだが、その前に原作者からこの原作が発表され、急遽その

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11月14日(月)
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