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On the Production
by 井口健二
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■第93回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 今回はこの話題から。
 アーノルド・シュワルツェネッガーの主演で計画され、彼
のカリフォルニア州知事への当選によって頓挫したSF作品
“Westworld”のリメイク計画がまた動き始めている。
 この計画については、2002年4月1日付の第12回や2003年
6月15日付第41回でも紹介したが、結局は2003年8月15日付
第45回で紹介したようにシュワルツェネッガーが州知事選挙
に立候補し、当選を果たしたために実現不可能になってしま
ったものだ。
 その計画がまた動き始めているものだが、今回の情報は、
以前から計画を進めていた製作者のジェリー・ワイントロー
ブが新たに監督名を公表したもので、それによると、監督に
は2000年公開のジェニファー・ロペス主演のサスペンス作品
“The Cell”などを手掛けたCF、ミュージックヴィデオ監
督のターセムが起用されることになっている。
 しかしこの計画では、脚本がまだ作られていない。因に、
以前の計画では“Terminator 3: Rise of the Machines”を
手掛けたマイクル・フェリスとジョン・ブランカートのコン
ビの起用が発表されていたものだが、これはシュワルツェネ
ッガーの要請によったもので、彼の出演が無くなった時点で
キャンセルされている。
 一方、ターセムは、インディーズで製作された新作“The
Fall”では、1992年製作の“Freejack”などの脚本家ダン・
ギルロイが執筆したオリジナル脚本から、長年のパートナー
のニコ・ソルタナキスと共に自ら脚本を執筆しているという
ことで、今回もその可能性はありそうだ。
 とは言うものの、いずれにしてもこれから脚本が作られる
ということでは、撮影開始はかなり先になりそうだ。
 ところで、最近の世論調査によると、シュワルツェネッガ
ーの知事としての支持率が急落して、来年秋の選挙での再選
は難しいとの観測も出て来ている。そうなると、州知事の任
期は2007年1月までとなるもので、そこで今回の情報では、
彼の復帰第1作となるのでは?という説も流れているようだ
が…果たしてどうなることか。
 なお、以前の計画でシュワルツェネッガーが演じるのは、
1973年製作のオリジナルでユル・ブリナーが好演し、ターミ
ネーターの原形とも呼ばれた不死身のガンマン役ではなく、
ワールドを訪れてパニックに巻き込まれる観光客の役となっ
ていたものだ。
        *         *
 お次は、ディーン・マーティンの主演で1966年に映画化さ
れた“The Silencers”(サイレンサー/沈黙部隊)などの
退役スパイ=マット・ヘルムを主人公にしたシリーズを、ド
ナルド・ハミルトンの原作に基づいて再映画化する計画が、
ドリームワークスから発表されている。
 オリジナルの映画化は、評価も高く大ヒットした第1作に
続いては、ほぼ毎年1作の割りで“Murderers' Row”(殺人
部隊)、“The Ambushers”(待伏部隊)、そして1969年公
開の“The Wrecking Crew”(破壊部隊)まで全4作が製作
されたものだ。
 そしてこれらの映画化では、いずれもマーティンの軽妙な
演技で、特に第1作はパロディとして大成功したものだが…
元々の原作では、主人公は第2次大戦中の作戦失敗の記憶が
尾を引いているという、比較的シリアスな内容も含む物語と
いうことだ。そこで今回の計画は、原作の路線に戻して再映
画化するというもので、この脚色に、“2 Fast 2 Furious”
(ワイルド・スピード×2)のマイクル・ブラントとデレク
・ハースのコンビが6桁($)後半の契約金でサインしたこ
とも発表されている。
 因に、以前のシリーズはコロムビア製作で、上記の4作の
後には1975年にアンソニー・フランシオーサ主演によるテレ

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08月15日(月)
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