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On the Production
by 井口健二
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■第90回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。 ※
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最初に事務連絡を3つ。
一つ目は訂正で、前回の6月15日付で紹介した“Asterix
aux Jeux Olympiques”の記事で、ジェラール・ドパルデュ
ーが再演するのはオベリスク役、ラングマンが捜すことにな
るのがアステリックス役だった。この配役は、大ベテランの
ドパルデューが主人公を演じていると思い易いが、体形の関
係で彼が演じているのはオベリクスの方。実は以前に映画紹
介を書いたときにも間違えそうだなと思ったものだったが、
案の定、間違えてしまった訳で誠に面目ないと思っている。
お次は、先日、某パーティの会場で“Batman Begins”の
サウンドトラックについて、作曲家が2人いるのは何故かと
いう質問を受けた。僕は音楽に関しては専門ではないので、
その場で直ぐには答えられなかったが、調べてみたらちょっ
と面白いのでここに紹介しておこう。
これは、Variety紙に掲載された“Batman Begins”のFilm
Reviewによるものだが、この作品におけるハンス・ジマー
とジェイムズ・ニュートン・ハワードの音楽は、本当の意味
でのコラボレーションが行われたものだということだ。
それは、一方が物語の展開に合わせた音楽を作曲し、他方
がその曲にコミックスの映画化に合わせたエレメントを加え
ると言うものだそうで、具体的にどちらがどの役割を担当し
たかは明らかにされていなかったが、従来のように2人の作
曲家がそれぞれ独立した場面を担当すると言うようなもので
はなく、真にコラボレーションを行ったということだ。
そしてこのコラボレーションは、シリーズの第2作でも継
続されるということで、本編の中で匂わされていた続編も、
この作曲家2人立で行くことになるようだ。それにしても、
『ライオン・キング』での受賞を含む6回のオスカー・ノミ
ネーションのジマーと、同じく6回のオスカー・ノミネーシ
ョンのハワード。それぞれ手掛けた作品は100本以上という
人気作曲家2人のコラボレーションとは、製作者がこの音楽
に掛ける意気込みも相当なようだ。
それともう一つ、同じパーティの席で、昔のテレビドラマ
の話題が出て、その中で、「有人衛星が通信機の故障で地上
と連絡が取れなくなり、その軌道の真下の都市が町中の電灯
を点滅して連絡を取る話は何か」という質問を受けた。これ
には、「デジル劇場」でリー・マーヴィンが主演した“Man
in Orbit”と即答ができたのだが、それ以上のデータは記憶
していなかったので、ここに調べ直した結果を報告する。
今回調べ直したところによると、この作品には原作があっ
て、1970年代にTVシリーズ化された“The Immortal”(不
死身の男)の原作者でもあるジェームズ・ガンがGalaxy誌の
1955年2月号に発表した“The Cave of Night”という作品
が基になっているようだ。そしてこの作品は、当時のGalaxy
誌の掲載作品をラジオドラマ化していた“X Minus One”と
いうNBCラジオの番組で放送され、さらにその番組がテレ
ビ化されることになってドラマ化権も設定された。しかし、
そのテレビ化は実現しなかったものの、その後にその権利が
デジル・プロダクションに売却されて、1959年5月11日に上
記の題名で放送されたということだ。
物語は、通信機は故障したものの、実は宇宙から地上への
一方的な通信は行われており、主人公は聞こえているかどう
かも判らないまま、宇宙から見た地上の様子を伝え続ける。
そこには国境の無い世界が広がっており、彼は平和を訴え続
けるのだが、やがてそれが…というお話だ。日本では1963年
以降に放送されたものだが、僕は子供の頃に見て非常に感動
した記憶がある。できれば見直してみたいものだ。
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07月01日(金)
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