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On the Production
by 井口健二
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■第86回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 このページでは、基本的にテレビ番組の情報は扱わないこ
とにしているが、この話題は映画ファンも気にしていると思
うので、今回はこの情報から。
 いよいよ5月19日に最終話の“Revenge of the Sith”が
全米公開される“Star Wars”の、その後についての計画が
公表された。これは4月中旬にインディアナポリスで開催さ
れたルーカスフィルム公認のファン大会に18年ぶりに出席し
たジョージ・ルーカス本人がファンの質問に答えたもので、
それによると、ルーカスフィルムでは“Star Wars”を題材
にした2本のテレビシリーズを計画しているとのことだ。
 その1本目は、すでにCartoon Networkで放送されたミニ
シリーズ“Clone Wars”を拡張するもので、3Dアニメーシ
ョンによる30分物のシリーズが計画されている。また、この
シリーズの製作は、ルーカスフィルムが先にシンガポールに
設立したCGIスタジオで行われるということで、このため
スタジオには、“Aeon Flux”のピーター・チャンを始め、
世界中から最優秀のクリエーターが集められているそうだ。
 そしてもう1本は実写によるシリーズで、“Star Wars”
に登場した複数のキャラクターに関して、映画では描き切れ
なかった部分に焦点を当てたシリーズの計画も発表された。
 この計画は、ルーカスフィルムとしては1992−93年に放送
された“The Young Indiana Jones Chronicles”以来の実写
テレビシリーズになるようだが、同作の時と同じく、少なく
とも第1シーズンについては全話のストーリーを作り上げて
から製作に掛かりたいとのことで、現在はそのための準備を
始めたところということだ。従って、製作開始までにはまだ
多少の時間が掛かりそうだが、さらにルーカス本人は、その
第1シーズンのストーリーが完成したら、後はシリーズの製
作からは離れる意向を表明しており、それだけしっかりした
物語の構築が要求されることになりそうだ。
 ただしこれらの2シリーズは、いずれも“Revenge of the
Sith”の終りから、“A New Hope”の始まりまでの数年間
を描くものになるということで、特に実写シリーズについて
は、複数のキャラクターとされてはいるものの、シリーズの
中では最も知名度が高いと言われるDarth Vaderが中心にな
ることは、必然と考えられているようだ。
 ところで前回このページでは、ルーカスの早とちりの発言
について紹介したが、今回の発言はちゃんと準備されたもの
だったようだ。実際、実写シリーズについては、昨年の秋ぐ
らいからウェブ上で噂が広まっていたもので、その意味では
新鮮味には乏しい情報だったが、取り敢えずはルーカス本人
の口から公式に発言されたということで、シリーズの製作は
間違いなく行われることになりそうだ。
 とは言え、今回の製作発表はルーカス側が一方的に行った
もので、これらシリーズを放送するテレビ局はまだ決まって
いない。ここでアニメーションシリーズに関しては、ミニシ
リーズを放送したCartoon Networkで放送するのが順当と考
えられるようだが、問題は実写シリーズの方で、これも順当
なら映画シリーズを配給しているフォックス系のFoxネット
ワークなのだが…ルーカスとの関係を深めたい他社の巻き返
しも熾烈なものになるだろうというのが、業界紙の予想のよ
うだ。いずれにしても、この2シリーズで“Star Wars”の
ファン層は次世代にも引き継がれ、さらにグッズなどの売り
上げも保証されると業界紙は伝えていた。
 なお今回は、前回紹介した3D版の製作についての発言は
なかったようだ。また、“Return of the Jedi”以降の第3
トリロジーについての発言も報告されていなかった。しかし

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05月01日(日)
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