ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460140hit]

■スパイダーマン2、MAY、クリムゾンR2、dot the i、ミッシング、エージェントC、ヴェロニカG、キッチンS、深呼吸、コールドM
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。     ※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
『スパイダーマン2』(特別映像
7月10日公開予定作品のDirector's Previewと称する12分の
映像が上映された。実はこれが、本編映像としては世界初公
開で、しかもこの後は世界中どこでも公開の予定がないとい
うまさに特別映像だ
この種の特別映像というのも今までいろいろ見せてもらった
が、昨年の『ハルク』でPC出力をスクリーンに映しながら
ILMの担当者による解説を受けたのを除くと、実際は長め
の予告編といった感じものがほとんどだった。
ところが今回上映されたのは、多分映画の前半の見せ場とな
るシークェンスを丸々一つ。しかもこれが全くの未完成で、
CGのラッピングはされていないは、吊りのワイヤーは消さ
れていないは、バトルはまだアニメーションでキャラクター
にもなっていない。
つまり、これから7月の公開までに追い込みで作られて行く
VFX映像の大元のものが上映されたという代物だ。しかし
映像的には未完成といっても、動きなどの編集はすでにされ
ているもので、その迫力は充分に伝わってきた。
具体的な内容は、暴走する高架鉄道を舞台に、今回の敵役ド
ク・オクとの死闘が描かれたもので、しかもこの作品ではお
定まりのヒーローが一般市民に助けられる様子も描かれると
いう、作品中では最も重要なシーンと言えるもの。
こんなものを惜しげもなくという感じだが、逆に言えば、こ
ういう重要なシーンを未完成の状態で見せて、完成したらど
うなるのだろうと想像させるのも狙いなのかも知れない。
それにしても凄いものを見たという印象で、取り敢えずは完
成が待ち遠しくなった。

『MAY−メイ−』“May”
USCの映画脚本課を卒業したラッキー・マイキーという監
督が、学生時代の仲間と作り上げた自主製作映画。本作は昨
年の東京を始め各地のファンタスティック映画祭を席巻し、
監督は、すでに“The Woods”という作品でプロデビューも
果たしている。
子供の頃から抑圧されて育った少女が、ある日その発露を見
出すという『キャリー』タイプの作品。         
主人公のメイは動物病院で看護婦として働いている。今まで
ボーイフレンドを持ったことのない彼女は、ある日、町の自
動車修理工場で働く手のきれいな男性に恋をする。しかし男
性とのつき合い方の分からない彼女は、やがて彼に疎まれる
ようになってしまう。                 
そして彼女は、一部がきれいで好きになった相手でも、全部
になると嫌いになってしまうことに気がつく。さらに彼女は
首のきれいな女性や脚のきれいな女性、肩のタトゥーがきれ
いなパンク少年らを目に留める。
となれば、後はご想像の通りのスプラッターとなるのだが、
これがやるせなさ、切なさというか、メイの気持ちが巧く表
現されていて、スプラッター自体もさほどどぎつくもなく、
全体として巧くまとまった作品になっていた。この監督には
ちょっと注目だ。
なおメイを演じるのは、ゼフィレッリ監督作品やテレビでの
主演(TV版『キャリー』)もあるアンジェラ・ベティスと
いうプロの女優で、彼女の演技力というか存在感がこの作品
の完成度を高めているとも言えそうな作品だった。

『クリムゾン・リバー2−黙示録の天使たち』
  “Les Rivieres Pourpres--Les Anges de Apocalypse”
2001年にジャン・レノ、ヴァンサン・カッセル共演で日本公
開された作品の続編。
前作はジャン=クリストフ・グランジェ原作の映画化だが、
今回はリュック・ベッソンがキャラクターを借りて作り上げ
たオリジナル脚本によるもので、主演のジャン・レノは同じ
配役だが、相手役にはブノア・マジメルが起用されている。
フランス北部の修道院で、壁に十字架の形で埋め込まれた死

[5]続きを読む

03月31日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る