ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460163hit]
■オーシャン・オブ・ファイヤー、キャンプ、犬と歩けば、永遠のモータウン、ホーンテッド・マンション、フォーチュン・クッキー
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介しています。 ※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
『オーシャン・オブ・ファイヤー』“Hidalgo”
実話に基づく物語。
イエメンのアデンからシリアのダマスカスまで、全長3000マ
イル(4800km)を走破する砂漠の競馬レース。1890年、アラ
ブ馬の純血種だけで1000年に亙って競われてきたそのレース
に、ヒダルゴという名の1頭のマスタングとアメリカ人の騎
手が挑戦した。
主人公のホプキンスは、アメリカ1番のクロスカントリー競
馬の乗手と呼ばれた男。しかし平生は騎兵隊の伝令としての
仕事も引き受ける彼は、ある日、第7騎兵隊への命令書を届
け、それによってウーンデッド・ニーの惨劇が引き起こされ
るのを目撃してしまう。
その罪の意識から生活が荒み、ウェスタンショウへの出演な
どで、その日暮らしの生活をしていた彼に、ある日アラブ人
の使者が現れ、砂漠のレースへの参加が招待される。
その賞金は10万ドル。その金があれば、荒野のマスタングの
群れを守り、インディアンたちの生活を救うことができる。
彼は命を掛けた過酷なレースに参加を決意する。
しかしそのレースは、自然との戦いだけでなく、参加者たち
の陰謀とも戦わなければならないものだった。
『ロード・オブ・ザ・リングス』でアラゴルン役を好演した
ヴィゴ・モーテンセンがホプキンスを演じ、他にオマー・シ
ャリフらが共演。監督は、『ジュマンジ』などのジョー・ジ
ョンストン。
『ラスト・サムライ』と同じ頃の話ということになるが、こ
の作品でも、インディアンたちの言葉や、アラビア語が字幕
付きで描かれるのは気持ちが良い。また、ショウの舞台裏で
はアニー・オークレイが出てくるなどのくすぐりもある。
そして舞台がアラビア半島に移り、そこからの画面を彩るの
は、壁のように襲いかかる砂嵐や、解き放たれた豹が馬を襲
うなどのVFXの数々。ジョンストンは、元々がILMの特
撮マンだからこの辺の映像との絡みはお手のものだ。
正直に言って、もっと人間を描ける監督だったら違う雰囲気
になったかも知れないが、見せ場たっぷりの映像は、それは
それで良しと言うところだろう。
『キャンプ』“Camp”
アメリカで、芸能界に向かう登竜門の一つとも言われるミュ
ージックキャンプに挑戦する素人の若者たちを描いた作品。
製作、脚本、監督(デビュー作)のトッド・グラフは、『ア
ビス』などに出演した俳優でもあるようだが、自らミュージ
ックキャンプの出身者ということで、監督自身が落ちこぼれ
の集まりと自称する彼らの姿を愛情を込めて描いている。
芸能界を夢見る若者たちが集まるミュージックキャンプ。そ
こは、ゲイや、自分はもてないと思い込んでいる少女や、親
の言いなりになっている自分から逃げたい子供など、世間か
らはちょっと変わり者と思われているような連中の寄り集ま
りだ。
このキャンプで彼らは、普段の生活を離れて、自分自身を再
発見するチャンスを得ることになる。そんなキャンプに、今
年は一人の青年が参加する。ギターや歌も巧く、一見完璧に
見える青年は、少女やゲイたちの憧れの的となるのだが…。
『ウエスト・サイド・ストーリー』の作詞家スティーヴン・
ソンドハイムが、自らカメオ出演もするなどの協力で、往年
のミュージカルスの楽曲もふんだんに登場。『フェーム』の
音楽スタッフによる新曲も披露されるなど音楽ファンにはか
[5]続きを読む
03月14日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る