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On the Production
by 井口健二
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■第53回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 今回は、前回に続いて動きが加速してきたこの話題から。
 前回、マイクル・ケインのアルフレッド役出演を報告した
デイヴィッド・ゴイヤー脚本、クリストファー・ノーラン監
督、クリスチャン・ベイル主演による“Batman 5”(仮題)
の配役について、さらにバットマンの恋人役と、今回の悪役
が発表されている。                  
 まず、恋人役には、今回はレイチェルという役名が紹介さ
れているが、そのレイチェル役に、ケイティ・ホームズの起
用が発表された。                   
 ホームズは、本年11月2日付映画紹介欄に掲載した『ケイ
ティ』で主人公のケイティ役を演じていた他、『フォーン・
ブース』などにも出演しているが、1996年にアン・リー監督
の『アイス・ストーム』で映画デビューの後、人気テレビシ
リーズ“Dawson's Creek”でブレイクした新進女優で、カー
ティス・ハンスン監督の『ワンダー・ボーイズ』や、サム・
ライミ監督の『ギフト』などにも出演している。また、近作
“The Singing Detective”にも出演しているようだ。   
 一方、今回の悪役には、6月16日付の映画紹介欄に掲載し
たイギリス映画『28日後...』に主演していたキリアン・
マーフィの出演が発表された。             
 バットマンの悪役では、第1作のジャック・ニコルスンに
よるThe Jokerから、ダニー・デ=ヴィートのThe Penguin、
ミシェル・ファイファーのCatwoman、トミー・リー・ジョー
ンズのTwo-Face、ジム・キャリーのThe Riddler、ユマ・サ
ーマンのPoison Ivy、アーノルド・シュワルツェネッガーの
Mr.Freezeと、ハリウッドの人気スターがヘヴィーなメイク
で演じるのが決まりとなっていたものだが、今回は1974年生
まれの、しかもイギリス人の俳優が演じるもので、かなり思
い切った改革が行われているようだ。          
 なお、ゴイヤーが執筆した脚本については、厳重に秘密が
守られていて、今回の悪役が何になるかは明らかにされてい
ないが、噂ではラズオルグル、あるいはスケアクロウという
説が強い。この内、スケアクロウは言うまでもなく案山子の
イメージだが、これに対してラズオルグルというのは、コミ
ックスでは1971年に初登場したキャラクターで、絵を見る限
りはバットマンと同様の筋骨隆々という感じのものだ。  
 そこで、そのキャラクターにマーフィのイメージが合致し
ているかどうかというところだが、実はマーフィは、最初は
バットマン役でスクリーンテストを受けたものの、それを見
たノーランが悪役への配役を決めたということで、監督の見
たマーフィのイメージは、一体どちらなのだろうか。因にこ
の悪役には、一時“The Lord of the Rings”のアラゴルン
役ヴィゴ・モンテンセンの名前も挙がっていたようだ。  
 ということで、2004年の撮影開始、2005年の公開予定で準
備は着々と進んでいるようだが、それにしても、監督以下、
見事にイギリス人の出演者で固められたものだ。映画の舞台
は当然ゴッサムシティのはずだし、台詞はアメリカ英語でな
ければ困る訳で、この辺りに多少の不安は残るところだが、
その中で、唯一のアメリカ人俳優のホームズには注目が集ま
りそうだ。                      
        *         *        
 続いては続編の情報で、第50回で報告した『パイレーツ・
オブ・カリビアン』の続編の題名がスクープされた。   
 この続編に関しては、先にゴア・ヴァービンスキー監督、
脚本のテリー・ロッジオ、テッド・エリオットの再登板と、

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12月15日(月)
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