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On the Production
by 井口健二
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■第44回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。 ※
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最初に記者会見の報告から。
アン・リー監督とILMのクリエーターを招いての『ハル
ク』と、監督出演者勢揃いの『HERO』、それに製作者、
監督による『パイレーツ・オブ・カリビアン』の記者会見が
行われた。
まず『ハルク』では、ILMのプレゼンテーションは以前
にも1回見せてもらっているが、今回は内容もかなり追加さ
れて充実していた。また今回は監督も同席したため、一部の
ハルクの動きを、監督自身がモーション・キャプチャー用の
スーツを着て演じているという話が出て来て興味深かった。
確かに、キャラクターの動きなどは監督が一番判っている訳
で、その動きをそのまま取り込めるとなれば、これは他の監
督も興味を引かれるところだろう。
次に『HERO』の会見では、僕としては過去の作品歴か
ら違和感のあったチャン・イーモウ監督が、「元々子供の頃
から武侠小説のファンだった。一度やると病みつきになると
言われたが、そうなりそうだ」ということで納得した。次の
作品が楽しみだ。
そして『パイレーツ』に関しては、実はすでに続編の噂が
拡がっているのだが、時間切れで確認の質問をすることがで
きなかった。しかし製作者のブラッカイマーが、監督のヴァ
ビンスキーについて語ったときに、彼とは今後も一緒に仕事
をしたいという趣旨の発言があり、これは続編のことを語っ
ているという印象を受けた。こちらの勝手な思い込みかも知
れないが。
ということで、以下はいつもの製作情報を紹介しよう。
* *
まずはちょっと面白い話で、この秋に公開予定のクェンテ
ィン・タランティーノ監督の新作“Kill Bill”が、前後編
の2部作になりそうだという情報だ。
この作品は、元々タランティーノ監督が、『パルプ・フィ
クション』に起用した女優のユマ・サーマンのために執筆し
た脚本を映画化したもので、実は最初に撮影を開始しようと
したときにサーマンの妊娠が発覚して、代役を立てるかどう
かの議論の末、彼女の出産回復の待つために撮影を延期した
という作品だ。
従って、監督にも特に思い入れが強いものとも言えるが、
実はその撮影中から上映時間がかなり長くなりそうだという
ことになり、最初はジョークとして2部作にしたらどうかと
いう話も出ていたそうだ。そしてタランティーノが編集を始
めたところ、上映時間が3時間以上になることが判明。
一方、配給元のミラマックスのトップのハーヴェイ・ウェ
インスタインは、以前から映画作家たちに上映時間を短縮さ
せることの理不尽さを感じており、この作品については、思
い切って2部作にすることを決断したということだ。
つまり3時間を超える1作品ではなく、90分クラスの作品
が2本になる訳だが、多分タランティーノのファンなら2倍
の入場料も払ってくれると踏んだということで、興行的にも
得になる計算にはなるようだ。そしてタランティーノは、す
でにその方針で編集を進めているそうだ。
ところが問題は興行体制で、第1部は当初の公開日の10月
10日の劇場が確保されているが、第2部に関しては今からで
はその手当をすることができず、年末の大作攻勢も絡んで年
内の公開は無理。早くて04年初旬ということになるようだ。
このためファンは第1部の後、第2部公開まで数ヶ月を待
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08月01日(金)
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