ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■ギャングスターNo1、NARC、デビッドゲイル、トレジャーP、エデンより彼方に、オシリス、クローン・オブ・エイダ、ブロンドと柩の謎
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介します。       ※
※一部はアルク社のメールマガジンにも転載してもらって※
※いますので、併せてご覧ください。          ※
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『ギャングスター・ナンバー1』“Gangster No.1”    
マルカム・マクダウェル主演のイギリス製フィルム・ノアー
ル。                         
ロンドンの裏社会に君臨するギャングスターの男。今しもホ
テルのボウルルームで開かれるボクシングの試合を談笑しな
がら観戦する男に不穏な知らせが届く。それは男の元ボスが
30年の刑期を終えて出所してくるというのだ。男は30年前に
思いを馳せる。                    
1968年、街のチンピラだった男はロンドンで最も羽振りを利
かせていたフレディ・メイズの前に呼び出される。そして男
はメイズと共に裏社会で力を付けて行くことになる。   
しかし婚約者と一緒にいたメイズが襲われたのに続き、襲っ
た抗争相手のボスが惨殺される。この事件で警察はメイズを
逮捕し、彼に30年の刑が下るのだが、その全てを利用してボ
スの跡目を継いだのが主人公の男だったのだ。      
この若き日のギャングスターをポール・ベタニーが演じ、虎
視眈々とボスの跡目を狙う男を好演する。そしてマクダウェ
ルは、ボスの陰におびえながらも虚勢を張る老年のギャング
スターを鬼々迫る演技で見せる。            
マクダウェルが『if もしも...』で衝撃的な登場をした
のが68年だから、この作品はちょうど彼の時代を描いている
感じだ。そのマクダウェルが見事に老けてしまったのも驚き
だが、それでも若いときそのままの怪演ぶりには嬉しくなっ
てしまった。                     
また、ベタニーが抗争相手のボスを痛めつけるシーンには、
『時計仕掛けのオレンジ』のアレックスの姿を髣髴とさせる
ものがあった。                    
結局、全てがマクダウェルにつながっているような感じの作
品だが、その一方で、イギリス映画の中での、『if』『オレ
ンジ』の占める大きさのようなものも感じてしまった。  
                           
『NARCナーク』“Narc”              
『ハンニバル』『ジョンQ』などの脇役レイ・リオッタが自
ら製作主演した捜査ドラマ。              
麻薬潜入捜査官だったニックは、犯行阻止のために撃った銃
弾で居合わせた妊婦の胎児を死なせてしまったことから、定
職の処分を受ける。しかしそれは、潜入捜査で心身共にぼろ
ぼろになっていた彼と家族には好ましいことでもあった。 
ところが彼とは別に潜入捜査をしていた刑事が殺害され、そ
の捜査に彼の知識が必要とされて、現場に引き戻されること
になる。それは家族には悪夢の再来であった。      
その捜査には、殺された刑事の相棒だった老練な刑事オーク
が関わっていたが、なぜか途中で捜査を外されていた。ニッ
クはオークの復帰を要望し、その条件として彼とチームを組
むことになるのだが…。このオークの役に、リオッタが迫真
の演技で扮している。                 
最近のリオッタは、最初に書いた2作でもどちらかというと
1本抜けたような感じの役ばかりで、あまりイメージの良く
ない俳優になっていた。しかし本作では体重を15キロも増や
し、見事な髭をたくわえて印象をガラリと変えてしまってい
る。                         
さすがにプロの俳優という感じだが、本作が、そこまでの熱
意を込めるだけの作品だったということでもあるのだろう。
脚本と監督はジョー・カーナハン。脚本の見事さが光る作品

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04月02日(水)
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