ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■アカルイミライ、ボウリング・フォー・コロンバイン、曖昧な未来 黒沢清
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介します。       ※
※一部はアルク社のメールマガジンにも転載してもらって※
※いますので、併せてご覧ください。         ※
※(http://www.alc.co.jp/mlng/wnew/mmg/movie/)   ※
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『アカルイミライ』                  
ハリウッドリメイクが契約されている『回路』の黒沢清監督
の、同作が2000年に発表されて以来の最新作。      
黒沢清監督の作品では、『回路』はあまり感心しなかったの
だが、1997年の『CURE−キュア−』(別ページに書いた
ようにこちらもハリウッドリメイクが契約されている)は、
『リング』よりも恐かった記憶があり、気に入っている作品
だ。                         
初期の作品では『スィートホーム』は見た記憶があり、その
後もどちらかというとホラー主体の監督と思っていた。しか
し1998年の『ニンゲン合格』はホラーではなく、これが僕に
言わせれば何とも消化不良の作品で、ちょっとがっかりさせ
られたものだ。                    
本作もホラーではないということで、実はちょっと及び腰で
見に行ったのだが、何と言うか妙なところで共感しまった。
1955年生まれの監督は、僕より6歳若い訳で、今までは若手
という感じがあったが、本作では見事に中年の感覚に共感し
てしまったのだ。                   
物語の主人公は25歳。周囲とのコミュニケーションが上手く
取れず、いつも浮いてしまっている最近の若者にありがちの
男。彼には、同じ職場で共にアルバイトとして働くただ一人
の理解者がいたが、その男は彼にペットのクラゲを預けて退
職、失踪してしまう。                 
そんな出来事にいらだった主人公は、会社の社長の家に鉄パ
イプを持って押しかけるが、社長はすでに殺されていた。 
犯人は彼の理解者だった男、そして男は、面会に来る主人公
にクラゲを淡水に馴れさせる飼い方を指示し、その目処が立
ったところで自殺してしまう。その葬儀の日、主人公は男の
父親と出会い、廃品を回収してリサイクルするその父親と共
に働くようになる。                  
一方、淡水化したクラゲは川に逃げ出し、そこで大繁殖を遂
げる。そして猛毒のクラゲは被害を出し、駆除が始まるのだ
が…。                        
それで何に共感したかというと、主人公の若者に向ける目か
な。実は持て余し気味だし、若者の生態自体には不愉快なと
ころも多いのだが、それでも自分自身もそうだったのじゃな
いの?と思い出させてくれるような、そんな暖かい監督の目
に共感してしまった。                 
                           
『ボウリング・フォー・コロンバイン』         
               “Bowling for Columbine”
GMの工場閉鎖問題を扱った89年の『ロジャー&ミー』、ナ
イキによる搾取問題を扱った97年の『ザ・ビッグ・ワン』で
勇名を馳せたドキュメンタリー作家マイクル・ムーアが、 
1999年4月20日にコロラド州コロンバイン高校で発生した銃
乱射事件をきっかけに銃社会アメリカを描いたドキュメンタ
リー作品。                      
カンヌ映画祭ではこの作品のために特別賞が創設されて受賞
している。                      
何年度の統計か不明だが、アメリカでは年間11万人を超える
人が銃によって殺されているという。これは先進国の中では
2位ドイツの381人、3位フランスの255人に比べても、文字
通り桁違い、ダントツの第1位だ。           

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01月02日(木)
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