ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■プレッジ、燃ゆる月、少林サッカー、ボーンズ、スコーピオン・キング、金魚のしずく、月のひつじ、ピンポン、海辺の家、モンスーンW
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※このページでは、試写で見せてもらった映画の中から、※
※僕が気に入った作品のみを紹介します。       ※
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『プレッジ』“The Pledge”
今年のアカデミー賞では、俳優として主演男優賞候補にもな
っていたショーン・ペンの監督第3作。前作『クロッシング
・ガード』に続いてジャック・ニコルスンを主演に置いて、
ちょっと不思議な犯罪捜査ドラマを造り出した。
主人公は警察退職の当日に、幼女を対象にしたレイプ殺人事
件に遭遇し、被害者の両親に事件を告げる役を任される。し
かしそこで母親から犯人を捕えることを十字架に誓わされた
ことから、その後の人生が狂い始める。
事件は、知的障害を持つインディアンの男が連行され、自白
により解決するのだが、主人公はそれに納得できない。彼は
引退生活をあきらめて真相究明に邁進して行く。そしてそれ
は、自分を慕ってくれる少女を囮に使う究極の捜査へと向か
ってしまう。
頑固な主人公による犯罪の再捜査という映画は何本も見た記
憶があるが、それにまだこういう切り口が残されていたとは
思わなかった。フリードリッヒ・デュレンマットの原作はあ
るようだが、映画の特性を活かした脚色も上手い。
相手役は監督夫人のロビン・ライト=ペンが演じるが、その
他に逮捕されるインディアン役のベネチオ・デル=トロに始
まり、捜査の間に出会う人々の役で、ヴァネッサ・レッドグ
レーヴ、ミッキ・ローク、ハリー・ディーン・スタントン、
ヘレン・ミレン、警察関係者役で、サム・シェパード、アー
ロン・エッカートと、オールスター映画かというキャスティ
ングも面白かった。実際はペンを慕って集まった仲間たちと
いうことのようだが。
それにしても、何かに取り憑かれた男を演じるニコルスンは
上手すぎる。
題名のPledgeは辞書を引くと「固い約束」とあるが、映画の
中の台詞ではPromiseの方が使われていて、この言葉は出て
こなかったように思う。イメージとして宗教的な意味がある
ようにも感じたが、どうなのだろうか。

『燃ゆる月』(韓国映画)
『銀杏のベッド』の背景になっている伝説を描いたアクショ
ンドラマ。
英題名は“The Legend of Gingko”つまり「銀杏の伝説」。
因に、原題はハングルで表記できないが、読みは“タン・ジ
ョク・ピ・ヨン・ス”、これは登場する5人の主人公の名前
を繋いだものになっている。 
太古の時代。神山の麓に暮らすメ族とファサン族。あるとき
メ族はファサン族を襲い、神山の怒りに触れて住む土地は荒
野とされる。ファサン族が神山の怒りを解く方法は、両族の
血を継ぐ娘を生け贄にして天剣を作り上げ、神山を倒すしか
なかった。
それから500年、メ族の女族長スはファサン族の男ハンの
子を身籠もり、その娘を生け贄にして月食の夜、天剣を生み
出す儀式を行う。しかし娘に剣を突き立てようとした瞬間に
ハンが現れ、娘を奪還されてしまう。
そして15年後、ハンはピと名付けられた娘を連れてファサン
族の元に帰るが、自らは追放の身であるハンは部族に戻るこ
とは許されない。しかしピは迎えられ、そこで部族の指導者
になることを期待される2人の若者タン、ジョク、そして族
長の娘ヨンと共に成長して行くのだが…。そこへ再び、スの
魔の手が伸びてくる。
典型的なヒロイックファンタシーとしか言いようのない作品
で、これに4人の若者の青春ドラマと、ディジタルエフェク
トや剣戟シーンを交えて、1時間57分の堂々たる作品に作り
上げている。
実は一昨年の東京国際映画祭で招待上映されているのだが、
そのときは最後に唐突に銀杏の樹が出てくる辺りで意味が判
らず困ってしまった記憶がある。しかし今回は先に前作を見
ているので、その辺はよく理解できた。映画はやはり順番通
りに見なくてはいけない。
前作の監督で、その後に大ヒット作『シュリ』を作ったカン

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06月03日(月)
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