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On the Production
by 井口健二
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■第17回
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 まずはSF小説の映画化の話題で、またまたフィリップ・
K・ディック作品の映画化の情報が伝わってきた。    
 ディック作品の映画化では、第6回の記事で53年9月発表
の“The King of the Elves”の情報をお伝えしているが、
今回の作品も53年の6月に発表されたもので、“Paycheck”
という13,000語の小説の映画化の計画が報道されている。 
 原作の物語の背景は、政府と企業との対立が深まった未来
社会。2年間企業への潜入調査を行っていた政府の諜報機関
のエージェントが、その2年間の記憶を消去されて戻ってく
る。政府機関としては当然、その記憶を取り戻させようとす
るのだが…。そこにタイムトラヴェラーの存在が絡んで物語
が展開するというもの。因に、生前のディックの言葉による
と、「今日は25¢の価値だったコインロッカーの鍵が、次の
日には数千ドルの価値になるような、ちょっとしたことで起
こる価値の変化を、全てを見通すタイムトラヴェラーの存在
を絡めて描いた」ということだ。            
 記憶を消去されたエージェントというと、同じくディック
原作の『トータル・リコール』を思い出させるが、あの映画
の元になった“We Can Remember It For You Wholesale”
の発表は66年4月だから、今回の作品の方が古いことになる。
もっとも今回の作品は、これにタイムトラヴェラーが絡むと
いうのだから、お話はかなり違ったものになりそうだが…。
それでも、同じようなアクション映画になるのかな?   
 なおこの映画化については、元々はタッチストーンとキャ
ラヴァン・ピクチャーズが96年に権利を獲得したものだった
が製作には至らず。その後パラマウントに権利が移り、今回
は同社から発表されたものだ。             
 そして一緒に紹介された製作状況によると、ディーン・ゲ
オルガリスという脚本家による脚色がすでに完成していると
いうことだ。因にこの脚本家は、パラマウントでは、リチャ
ード・ドナー監督、メル・ギブスン主演の『リーサル・ウェ
ポン』コンビによる“Sam and George”という作品が進んで
いる他、ヤン・デ=ボンが監督するという情報もある“Lara
Croft: Tomb Raider”の第2作の脚本も担当している。ま
たミラマックスで“Fig Eater”という作品も手掛けている
ということで、ちょっと期待の脚本家のようだ。     
 一方、監督について、パラマウントでは、『ラッシュアワ
ー』とその続編でスマッシュヒットを飛ばし、現在はユニヴ
ァーサルで、10月4日公開予定の『羊たちの沈黙』の前日譚
“Red Dragon”の2度目の映画化を進めているブレット・ラ
トナーに交渉中だということだ。ただしラトナー監督に関し
ては、すでに“Rush Hour 3,4”という情報もあり、この内
“3”の公開は04年を目指すということなので、その間隙を
縫っての監督が可能か否かということになりそうだ。   
        *         *        
 お次はちょっと気になる情報で、ユニヴァーサルと、傘下
で数多くの大作を手掛けているイマジン・エンターテインメ
ントが、男性雑誌のプレイボーイ誌との間で、同誌に掲載さ
れた記事を題材にした映画を製作することについて、包括的
な契約を結んだことが発表された。           
 53年に創刊されたプレイボーイ誌は、日本ではヌードグラ
ビアで有名だが、それ以外にも同誌にはいろいろな事象を扱
った記事や、著名作家の短編小説などが掲載され、その中か
らはすでに61年にポール・ニューマンの主演で映画化された
『ハスラー』や、82年の『ガープの世界』『初体験リッジモ
ンド・ハイ』などの映画化が行われている。また数多くのテ

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06月15日(土)
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