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On the Production
by 井口健二
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■第10回+少年と砂漠のカフェ、パトレイバー、ビューティフル・マインド
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 今回も記者会見の話題からで、2月20日に行われた『ロー
ド・オブ・ザ・リング』の俳優とプロデューサーの来日会見
の報告から始めることにしよう。            
 といっても製作情報を紹介しているこのホームページで、
完成作品の会見では報告することは余りないのだが、今回の
会見で、既に3部作の実写部分の撮影が全て完了しているこ
とは何とか確認できた。これは当初から、3部作を同時に並
行して撮影するという計画の発表で一応了解されていたもの
ではあったが、今回、俳優たち全員が撮影中のエピソードを
過去形で喋っていたことで確認することができたものだ。 
 それともう一つ興味深かったのは、アルウェン役のリヴ・
タイラーが、「もしもう1度この映画に参加して別の役を演
じられるとしたら何の役をやりたいか」という質問に対し、
「ビルの役」と答えていたことだろう。         
 実は、世界中で高い評価を受けているこの映画化だが、僕
は原作の読者として全く不満が無いという訳ではない。それ
は原作に描かれたエピソードのいくつかがこの映画化で失わ
れていることで、もちろんあの長大な作品を3時間足らずに
収めるために仕方の無いことは重々承知の上なのだが、今回
公開された第1巻で言えば、僕はリヴ・タイラーが言及した
ビルのエピソードが失われたことが一番残念だった。   
 といっても完全に失われている訳ではなくて、このビルと
いうのは、映画の中のモリアの坑道の入り口で「こいつなら
大丈夫だから」といって放される小型の馬のこと。そしてこ
の台詞は原作にもそのまま書かれているもので、つまり脚本
も担当したピーター・ジャクスンは、この台詞を残すことで
ビルのエピソードの存在を暗示してくれているのだ。   
 しかも今回の会見席でタイラーがここに言及してくれたこ
とで、僕は映画の中にもビルがしっかりと存在していたこと
を確認することができ、読者としてうれしく思えたという訳
だ。まあ、原作の読者のささやかの喜びということで、この
他の会見の内容は映画の公式サイトなどを見てください。 
        *         *        
 以下は製作情報で、まずはスーパーヒーローシリーズ復活
の話題から紹介しよう。                
 78年から87年に掛けて4作品が製作されたDCコミックス
原作、ワーナー製作のスーパーヒーロー『スーパーマン』の
映画シリーズがようやく再開される気配になってきた。  
 このシリーズでは、78年の第1作で初の大役に抜擢された
クリストファー・リーヴが、第4作では共同原案と第2班監
督も勤めるなどシリーズの顔となっていたものだが、87年の
第4作でシリーズが中断、その後、93年には原作コミックス
でスーパーマンが死亡、さらに95年にはリーヴが落馬事故で
半身不随となって、元の体制でのシリーズの再開は不可能に
なっていた。                     
 しかし96年に、元々ワーナー製作の『バットマン』などを
手掛けていた製作者のジョン・ピータースがソニーを辞め、
フリーとなってワーナーに復帰。そしてこの頃から『スーパ
ーマン』復活のプロジェクトが動き始め、一時はハンバーガ
ーチェーンでのキャンペーンも決まるなどシリーズ再開は確
実とされていたものだ。                
 ところが、当初は原作コミックスで発表された“Superman
Reborn”を映画化するとされた計画は、いくつもの脚本が作
られたものの決定に至らず、その間、監督にはティム・バー
トン、主演はニコラス・ケージという体制になって、製作費

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03月01日(金)
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