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On the Production
by 井口健二
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■第6回+モンスターズ・インク、アメリカン・スウィートハート、タイムリセット、沈みゆく女
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。 ※
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明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い
いたします。
ということで、今回はまず新ネタから紹介しよう。
日本では『ブレードランナー』の原作者として有名なSF
作家の故フィリップ・K・ディックが、作家デビューの翌年
の53年に発表した7100語の小説“The King of the Elves”
を映画化する計画が発表されている。
この原作は、昨年映画化されて日本先行公開となった『ク
ローン』(原題“Impostor”)などと同じディックの初期の
作品群に含まれるもので、お話は、人付合いの下手なガソリ
ンスタンドのサーヴィス係が、とある雨の日にエルフたちの
訪問を受け、彼らの王に選ばれる。そしてエルフたちのリー
ダーとしてトロール族との絶望的な闘いに挑むというもの。
作者本人が、「これはSFではなく、ファンタシー」と称し
ている作品だ。
そしてこの作品の映画化権を、ディズニーとジム・ヘンス
ン・ピクチャーズが獲得し、その脚色を、『シンプソンズ』
を手掛けていたウォリー・ウォロダスキーが担当することが
発表されている。エルフだのトロールだのと言われると、今
の時期はどうしても“The Lord of the Rings”が思い浮か
ぶが、ウォロダスキーはむしろ『シュレック』のような作品
を目指したいということで、夏公開の大作映画になるように
脚色が行われているようだ。
なお、ヘンスン・ピクチャーズでは、第3回で紹介したよ
うに岩明均原作の和製コミックス『寄生獣』(アメリカ題名
“Parasyte”)の計画をドン・マーフィと共同で進めている
が、一緒に紹介した“Astro Boy”(鉄腕アトム)の映画化
にも参加しているということだ。
そしてこの“Astro Boy”の映画化では、先に全てCGI
によって製作されることが発表されているが、今回の“The
King of the Elves”の映画化では、もちろんVFXは多用
されるがCGIによるキャラクターの製作はしないというこ
とで、エルフたちも全て人間の俳優によって演じられるとさ
れている。といってもヘンスン・ピクチャーズは、元々マペ
ッツを手掛けてきた人たちなので、ここでいう人間の俳優と
いうのがどういう意味なのかは未確認だ。
公開時期は未発表だが、早い完成を期待したい。
ところでこの記事は、Daily Variety紙に載ったジョナサ
ン・ビングという人のコラムを基にしたが、このコラムでデ
ィックの紹介が製作中の“Minority Report”で書かれるの
は当然としても、過去の代表作が『トータル・リコール』に
なっていて、日本では絶対人気の『ブレードランナー』には
全く触れられていなかった。確かに興行成績で見ると、『ト
ータル』が1億1900万ドルに対して、『ブレード…』は
7500万ドル以下でその評価によるものかとも思えるが、
実はガイドブックの評価でも、『トータル』が星3つに対し
て、『ブレード…』は星1つ半ということで、この2作に対
する日米の評価の違いが面白いところだ。
* *
お次ぎは往年のシリーズ復活の情報で、人形アニメーター
のレイ・ハリーハウゼン(『モンスターズ・インク』ではレ
ストランの名前にもなっていた)が手掛けたダイナメーショ
ン特撮による作品で、58年の『シンドバッド七回目の航海』
“The Seventh Voyage of Sinbad”、74年の『黄金の航海』
“The Golden Voyage of Sinbad”、それに77年の『虎の目
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01月01日(火)
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