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On the Production
by 井口健二
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■第2回+地獄の黙示録、ノーマンズランド、寵愛、シュレック
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※このページは、キネマ旬報誌で連載中のワールドニュー※
※スを基に、いろいろな情報を追加して掲載しています。※
※キネ旬の記事も併せてお読みください。       ※
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 今回はちょっと残念なこの話題から。         
 ジョエル&イーサン・コーエン兄弟の製作監督、ブラッド
・ピットの主演で計画されていた第2次世界大戦ドラマ“To
the White Sea”の映画化が、資金難などの理由で中止とな
ってしまった。                    
 この作品は、ジェームズ・ディッキーが93年に発表した小
説を映画化するもので、第2次世界大戦での東京空襲の遂行
中に撃墜されたB−29の爆撃手が、平和時にはアラスカでハ
ンターをしているという智恵を活かしながら、北海道を目指
して日本国内をさ迷い、北方への脱出を図るというもの。つ
まり主人公は言葉も通じない異国の中、周囲の人間は全て敵
で発見されれば死は免れないという、究極の状況での脱出行
が描かれるものだ。                  
 そしてこの主人公を、見るからに西洋人の風貌のピットが
演じ、日本国内でのロケーションも準備されていたというこ
とだったのだが、日本でのロケーション経費が予想以上に高
くなることが判明し、結局アメリカ配給権を契約して主な資
金源となるはずだった映画会社との間で製作費の折り合いが
着かなかったようだ。                 
 ということで、この計画は一応中止ということになってし
まったが、コーエン兄弟には早くも次の計画が発表されてい
る。その計画は、ユニヴァーサル製作による“Intolerable
Cruelty”という作品で、主演は『オー・ブラザー!』のジ
ョージ・クルーニーが再び兄弟と組むというものだ。   
 お話は、クルーニー演じるハリウッドを本拠にする離婚専
門の弁護士が、ある日、自分が依頼者のもと妻の復讐の標的
にされていることに気付くというブラックコメディ。そして
相手役には、クルーニー本人が“Ocean's Eleven”で共演し
たジュリア・ロバーツを口説いているということだ。   
 実はこの計画は、ユニヴァーサルでは4年以上も前から準
備されていたもので、その間にはロン・ハワードやアンドリ
ュー・バーグマンらの監督が名を連ね、最近ではジョナサン
・デミの監督、ヒュー・グラント、テア・レオーニとウィル
・スミスの共演でかなり進んでいたということだが、この計
画はデミの突然の降板でキャンセルされていた。     
 一方、コーエン兄弟も数年前から計画に参加。ロバート・
ラムゼイとマシュー・ストーンによるオリジナル脚本のリラ
イトなどを行っていたが、兄弟の脚本がちょっと過激なため
に躊躇されていたところもあったようだ。しかし今回は、ク
ルーニーの出演ということも踏まえて彼らの計画にゴーサイ
ンが出たもので、ちょうど先の計画が中止されたこともあっ
て、元々は脚本だけの契約から一挙に監督も行うということ
になったというものだ。                
 なお、コーエン兄弟とクルーニーはこの計画以前から再び
組む計画を探していたのだそうで、これにロバーツも加わる
となると、ユニヴァーサルには願ってもない作品になりそう
だ。そういえば“Ocean's Eleven”にはブラッド・ピットも
出ていたはずだが、そこまでは上手く行かないかな。   
 ただしクルーニーは、現在は自らの監督デビュー作となる
“Confessions of a Dangerous Mind”を進めており、コー
エン兄弟の作品に参加するのはその後になりそうだ。因にこ
の作品は、『ゴング・ショー』で有名な司会者チャック・バ
ーリスが書き下ろした自伝的小説を映画化するもので、脚色
は『マルコビッチの穴』や、東京国際映画祭にも出品された
『ヒューマンネイチュア』のチャーリー・カウフマン。ミラ

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11月03日(土)
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