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On the Production
by 井口健二
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■莫逆家族、アシュラ、籠釣瓶、恋に至る病、リンカーン/秘密の書、キック・オーバー、デンジャラス・ラン、トータル・リコール+Hobbit
(UFB)と、その植民地である地球の裏側に位置する「コ
ロニー」だけだった。
そのコロニーからは、地球の地殻を貫通するフォールと呼ば
れる移送機関を通じて毎日労働者がUFBに通勤していた。
そして彼らはUFBに暮らす富裕層の人々に奉仕させられて
いたが、この状況は労働者の不満を呼ぶものだった。
そんな中で主人公は、現状に不満は持ちながらもグダグダと
勤務を続けていたが、ある日憂さ晴らしに寄った「リコール
社」で彼はとんでもないトラブルに巻き込まれてしまう。
出演は、2011年11月紹介『フライトナイト』などのコリン・
ファレル、ワイズマン監督夫人のケイト・ベッキンセール、
2011年12月紹介『ニュー・イヤーズ・イブ』などのジェシカ
・ビール。さらにブライアン・クランストン、ビル・ナイ、
2009年『スター・トレック』などのジョン・チョウらが脇を
固めている。
脚本は、2006年6月紹介『ウルトラヴァイオレット』では脚
本監督を務めたカート・ウィマーと、2010年『アンストッパ
ブル』などのマーク・ボンバック。
物語は、多分1990年版より原作に則していると言える。少な
くとも1990年版の後半の展開は本作には存在しない。しかし
随所に1990年版へのオマージュのようなものは見られ、製作
者たちの気持ちも表されていたようだ。
それに本作では、未来都市の景観がかなり秀逸で、そこには
同じくK・ディック原作『ブレード・ランナー』へのオマー
ジュのような感じもあり、乱雑に空中に伸びた迷路のような
大都市が面白く描かれていた。
それにしても子供の頃に科学読み物で知った地殻を貫通する
移送機関がこのような形で見られるとは、その様子にも感激
したものだ。
* *
ピーター・ジャクスン監督が今年12月公開を目指して進め
ている『LOTR』の前日譚“The Hobbit”の映画化で、作
品が2部作ではなく3部作になることが公式に発表された。
これはジャクスン監督が自らfacebookに報告したもので、
今年12月公開の“An Unexpected Journey”と来年12月公開
の“There and Back Again”に続く、2014年12月の公開とな
る作品だ。その内容は不明だが、元々ジャクスン監督が今回
の計画を発表した段階では3部作と言っていたこともあり、
これは本来の姿に戻ったものと考えてよさそうだ。
ただし先の2つのタイトルは原作からも採られたもので、
第3部がどのようなタイトルになるか、それも気になるが、
いずれにしてもこれからたっぷり3年間は楽しめることにな
り、ファンには万々歳のところだ。
08月05日(日)
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