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On the Production
by 井口健二
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■女ドラゴン、先生を流産…、ベルフラワー、ムッシュ・ラザール、ビースト・ストーカー、㊙…市場、座敷わらし、愛と誠+Hungover
て試写に先立って行われたは会見では、主演の妻夫木聡、武
井咲から爆笑トークも聞かれるなど、かなり弾けた作品であ
ることは予想された。
映画の巻頭には、原作の通りネルー首相が娘に宛てた手紙文
が掲げられ、そして物語の始まりは信州蓼科高原。そこでの
早乙女愛と大賀誠の運命的な出会いがプロローグとして描か
れる。さらに話は1972年の新宿西口へと繋がって行く。
そこに登場した誠は、いきなり西城秀樹の「激しい恋」を歌
い出し喧嘩相手と共に踊り捲る。因に楽曲は1974年のものだ
が、西城は同年『愛と誠』の第1回映画化に主演していたも
のだ。
そんな調子で、早乙女愛の大賀誠に捧げる過激な片思いが描
かれ、そこに次々に1970年代の楽曲が挿入されて歌と取りが
展開されて行く。ただし先の会見によると、これはミュージ
カルではなく、ただ登場人物たちが当時の歌を歌っているだ
けなのだそうだ。
でもまあ、これは当時を懐かしむにはこの上のない構成で、
そこは監督が、「自分たちにとって聖書でもあった原作を、
当時の想いのままに描きたかった」という言葉の通りのよう
にも思えるものだ。
共演は、斎藤工、大野いと、安藤サクラ、前田健。他に加藤
清史郎、一青窈、余貴美子、井原剛志、市村正親。特に安藤
のスケ番姿は迫力があったし、一青が実に嬉しそうに歌い踊
るシーンは微笑ましかった。
脚本は、2008年5月紹介『同窓会』などの宅間孝行、音楽は
2006年8月紹介『地下鉄に乗って』などの小林武史、振り付
けをパパイヤ鈴木が担当している。因に映画に歌と踊りを入
れるのは宅間のアイデアだったそうだ。
映画の中ほどに後2、3曲欲しかったという感じはしたが、
それでは上映時間が長くなり過ぎたのかな。でもまあ、全体
的にはこれでありかなという感じの作品だった。ただ途中の
釣堀のシーンで、背景に走る電車が21世紀仕様だったのは、
もう少し気を使って欲しかった感じはしたが。
* *
2010年4月と2011年5月紹介の酔っ払い映画『ハングオー
バー』“The Hungover”シリーズの第3作を2013年5月24日
に全米公開するとワーナーが公式に発表した。
この計画に関しては前2作の主演者のブラッドリー・クー
パーがすでに何度も口にしていたようだが、今回は映画会社
が正式に発表したものだ。因に前2作は、R−レイトのコメ
ディでは史上空前の5億7500万ドルを全世界で稼ぎ出してい
るのだそうだ。
そしてワーナーでは、前2作に共演したエド・ヘルムズ、
ザック・ガリファナキス、ジャスティン・バーサとも出演交
渉を進めていることを報告している。もちろん監督のトッド
・フィリップス、脚本のジョン・ルーカス、スコット・モー
アらも同様のはずだ。それにもう1人の出演者も欠かせない
だろう。
それにしても前2作で3人組の内の2人が結婚してしまっ
ているが、今回はその3人目かそれとも…。それにラスヴェ
ガス、タイ・チェンマイと続いた次の舞台がどこになるかも
楽しみだ。
なおこの公開にともないワーナーでは、“300”の続編の
全米公開日を2013年8月2日とすることと、当初5月10日に
予定されていたエイリアン侵略映画“Pacific Rim”の全米
公開日を7月12日に変更することも併せて発表している。
まだ3月で来年夏の話は早すぎるけど、お楽しみはまだま
だ続くのだ。
03月25日(日)
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