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On the Production
by 井口健二
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■Dフェアリー、運命の子、チベット犬、Lアサシン、フライ・オブD、ツィゴイネル…/陽炎座、おかえりはやぶさ、Aキングダム+Star Trek
監督は2009年2月紹介『鴨川ホルモー』などの本木克英、脚
本は2005年『電車男』などの金子ありさが担当。また音楽を
富田勲が手掛けている。
なお「はやぶさ」関連の作品は、すでに1本が公開され、こ
の後にも1本が公開予定とされているものだが、僕は本作を
観てその全容を充分に知ることができたように思えた。

『アニマル・キングダム』“Animal Kingdom”
2010年のサンダンス映画祭で、「ワールドシネマ」部門グラ
ンプリを獲得したオーストラリア映画。
物語の舞台は、オーストラリアの南部ヴィクトリア州の州都
メルボルン。1956年に南半球で初となるオリンピックも開催
されたこの町で、麻薬中毒の母親を突然亡くした少年の数奇
な運命が描かれる。
その少年は祖母の家に引き取られるが、そこは生前の母親が
少年を関らせないように注意していた場所だった。その家に
住む親族は皆、強盗や麻薬密売などの凶悪犯罪に手を染めて
おり、祖母はそれを黙認し裏で糸を引いていたのだ。
そして少年は、今までは真面目だった生活から徐々に彼らの
世界に引き込まれて行く。その一方で警察は、少年を彼らか
ら引き離し、その証言を得て彼らを一網打尽にする計画を立
てていたが…。
脚本と監督は、今年5月紹介『メタルヘッド』の脚本を執筆
し、本作が監督デビューとなるデヴィッド・ミショッド。ナ
タリー・ポートマン製作主演の前作もかなり異常な話だった
が、本作はそれを上回るとも言える作品だ。
出演は、主演に新人のジェームズ・フレッシュヴィル。共演
には、1975年『ピクニックatハンギングロック』などに出演
し、本作でアメリカアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞
にwノミネートされたジャッキー・ウィーヴァー。
さらに今回紹介『ダーク・フェアリー』などのガイ・ピアー
ス、2009年『ノウイング』などに出演のベン・メンデルゾー
ン、2006年6月紹介『キンキー・ブーツ』などに出演のジョ
エル・エルガートンらが脇を固めている。
プレス資料に掲載されたシドニー出身の監督のインタヴュー
によると、「(ゴールドラッシュのブームタウンを起源とす
る)メルボルンは、世界有数の犯罪都市」なのだそうで、そ
んな犯罪者がメディアでも持て囃される世界を背景にした物
語が描かれている。
最近の映画では、今年8月紹介『ウィンターズ・ボーン』や
『ゴモラ』など、犯罪世界に巻き込まれる少年少女を描いた
作品が多くなっている感じもするが、本作はそんな中にも一
石を投じる作品と言えそうだ。
        *         *
 2009年に公開されたJ・J・エイブラムス監督『スター・
トレック』シリーズに関し、その続編の全米公開日が発表さ
れた。その日付は、パラマウントの発表によると2013年5月
17日になるとのことだ。
 脚本は前作と同じく、ロベルト・オーチー、アレックス・
カーツマンによるもので、正に前作の続きの物語が、恐らく
はエイブラムス監督の手で映画化されることになっている。
また撮影は3Dで行われるとの情報もあるようだ。
 出演者は、前作と同じくクリス・ペイン、ザカリー・クイ
ント、ゾーイ・サルダナ、カール・アーバン、ジョン・チョ
ー、サイモン・ペッグ、アントン・イェルチンらのクルーが
揃う予定だが、最近のペッグとイェルチンのブレイクぶりは
ちょっと気になるところだ。
 さらに敵役には、ベニチオ・デル=トロが契約したとの情
報もあり、撮影開始の続報が待たれる。

11月27日(日)
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